Tournament article
ブリヂストンオープン 2002
「残念でした…」
8番、171ヤードのパー3。
6アイアンでピンの根元に落ちた第1打は、そのままダイレクトにカップイン。
自身5回目。大会では、なんと2度目のホールインワンだ。
しかも、86年の15回大会で達成したときも、同じホールだった。
「ほんと、偶然ですねえ。今日はそれまでずっとショットの調子が悪かったのに、8番ティに立った途端、“あれ、なんか入りそう”って予感がして…。予想どおりにピンに飛んでいったので、ビックリですよ」
番手も、キャリーで入れた状況も、当時のままだったそうだが、そのうち2つだけ、違ったことがある。そのひとつ目はエース賞金。
8番は、ホールインワン該当ホールではなく、主催のブリヂストンの厚意で、20万円のお祝い金を受け取ったが、
「以前は100万円も、もらったんですよ」と打ち明けた。
実は当時は、8番ホールが現在の17番で、現在の17番ホールが、この8番ホールだった。
前回は、“17番ホール”として使われていた8番ホールには、ホールインワン賞100万円が設定されており、イシイは、大金をゲットできたわけだ。
ちなみに、前回8番ホールだった今回の“17番ホール”には、現在、200万円のホールインワン賞がかかっている。
ホールが入れ替わっていなければ、前回の倍額を手にすることができたはずだったが、イシイは、「ちっとも残念じゃないです、20万円も同じようにありがたいです」と満面の笑み。
そんなことよりも、顔を曇らせたのは、“二つ目”の相違点だ。
「前回はエースのおかげで、予選通過を果たせましたが、今回は…」
せっかくのイーグルも生かせずに、4オーバー84位タイで予選落ち。「残念でしたねえ…」と、肩を落として、イシイは袖ヶ浦を後にした。