Tournament article
アコムインターナショナル 2002
「2人で一緒に、V争いを」
師弟関係にある2人が、互いに刺激を受けて、好スタートを切った。
まずは、“弟子”のグレゴリー・マイヤーだ。
前半のアウトは、安定したショットで次々とチャンスを作り、5メートル以内のバーディパットは、外さない。
後半11番からは、「カップに蹴られたり、アンラッキーが続いて」、オールパーに終わったが、
「スイングのときに上体がスライドするという先週までの悪いクセも直って、16番まですべてパーオン。ショットが曲がらなかったことが、何よりの要因」
と、久々の好発進に、もともと上手な日本語がいっそう滑らかだ。
そんなマイヤーの姿に発奮したのが、後からスタートした“師匠”のデビッド・イシイ。
「今週、パットにちょっとしたひらめきがあった」と、5バーディ1ボギーの67で回って、弟子と1打差の4アンダー13位タイ。
「マイヤーが頑張っていたから僕も、と思ってね。その気持ちが、今日はうまく噛み合いました」と、満足そうに振り返った。
マイヤーがこの日、実行したショットの修正ポイントは、もちろん、同じハワイのパールCCに所属する、イシイの助言からだ。
「イシイさんのおかげで、今週は頑張れそう。このまま2人で、V争いがしたい」とマイヤーが言えば、
「自分のこと以上に、マイヤーが成功してくれることは、僕の喜び。今年、彼はおそらく初のシード権を獲得(現在の賞金ランク44位)できるだろうし、今週はぜひ2人して、上位で戦ってみたいね」と“イシイ師匠”も、目を細めていた。
写真下=ホールアウト後、偶然、同じ時間にメーカーのサービスカーにやってきたイシイ(=右)とマイヤー。
2人でニュークラブを物色しながら、「今日はお互いに、グッドプレーだね!」