Tournament article
マンシングウェアオープンKSBカップ 2002
「死に物狂いでやりたいと…」
直道にとって、鬼門は1.5メートルのパット。
「絶対に入れなくちゃ」という距離で、緊張して、手が硬くなってしまう。
それを無理に動かそうとするから、インパクトの瞬間、右肩だけが前にせり出して、左にひっかける。
「ビビッちゃうんだ…まったく、どうしようもないよ」
自己嫌悪の解決策として、今週は、とうとう、2年ぶりに長尺パターを持ち出した。
ヘッドが、ハンマー型になった、変形タイプ。
自ら、ハワイのゴルフショップで調達してきた、「STX」というロングパターだ(=写真上)。
「おかげで、今週は、短いの1度も外してないんだよ」と、効果のほどは、実感している。
今季初Vにむけ、問題は、気持ちの持ち方だ。
「昔は、歯を食いしばって入れ込んで」勝ち星を重ねてきたが、米ツアーからの撤退を決め、日本ツアー復帰1年目の今年は、どうも、それが、空回りしているようだ。
「死に物狂いでやると大声で言って、やるのがいちばんいいんだけど、あまり張り切りすぎると、今度は手が硬くなるし、サラっと回ってきたいんだけど、やったろーという気持ちもあって、それを抑えるのが大変でねえ…(苦笑)」
開幕直前から、「賞金王の奪回」も宣言しているだけに、「そろそろ勝たないと、寝つきが悪い」と直道。
長尺パットで不安を解消し、ショットの調子もいいだけに、「今週、久々に自分に期待している」と話す。
最終日にむけ、「明日はホールごとの安全ルートを探して…」と作戦の練り直し。
「ボギーを打ちそうな3番はフェアウェー、グリーン真中狙い、5番は中途半端に逃げると、右ラフだから、ビらず攻めたいし…」。
ホールアウト後は、3日目にして完全把握した鮎滝CCの攻略法で、頭がいっぱいのジョーだった。