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日本プロゴルフ選手権大会 2002

「パパ、勝ったんだぞ!」

長男・天祐君の祝福にパパは目じりが下がりっぱなし
 プレーオフ2ホール目の17番で勝負を決めて、チャンピオンとして、再び18番グリーンの表彰式に帰ってきた久保谷を出迎えたのは、ギャラリーの大歓声と、最愛の息子・天祐(てんゆう)君。
 2歳と2ヶ月の天祐君には、優勝の意味など、まだ、分かるはずもないが、久保谷の姿を見つけるや、久美子夫人の手を振り切って、猛ダッシュで駆け寄ってパパを祝福だ(=写真上)。
 久保谷の子煩悩ぶりは、ツアーでも有名。
 かわいらしいその姿に、V争いでの緊張は一瞬で解け、久保谷はしっかりと、その手に天祐君を抱き上げた。
 「パパ、勝ったんだぞ!」
 久美子さんも、その光景をグリーンサイドで見つめながら、「私たち、目の前で、優勝の瞬間を見たのは、初めてなんです」と、感無量だった。

★久美子夫人の話
 「今日は、絶対に、勝てるとは思ってませんでした。最初に3打差もあったし…、まあ、気軽な気持ちで、こっそり応援に行こうと思って、天祐と一緒にコースに来たんです。
 そしたら、みる間にトップに立ってしまって、本当にビックリ。プレーオフになったときも、どきどきというより、『もう今週は、2位で十分、たくさん稼いでくれてありがとう』という気持ちでしたね。
 最初の2勝とも、たまたま、用事が重なって応援にはいけず、優勝を目の前で見たのは、これが初めてなんです。
 決着がついたのが、17番ホールだったので、さすがに天祐を連れてそこまで見に行けず、ちょっと残念でしたけど、もう、とにかく嬉しいの一言ですね」