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〜全英への道〜 ミズノオープン 2003
『今年の全英オープン開催にあたって』デューガル・レイR&A全英オープン実行委員の話
ハリー・バードン、ウォルターヘーゲン、ヘンリー・コットン、サンディ・ライ ル…。数々の素晴らしいチャンピオンたちを輩出し、特に1993年チャンピオンのグ レッグ・ノーマンが出した167ストロークは、全英史上における最小ストロークとし て、いまだ記録は破られておりません。
コースに関する資料をひもといてみますと、日本のみなさまにもゆかりのエピソード がちらほらと見られます。ウォルターヘーゲンが優勝した1922年大会は、日本大使の 方が専用列車で観戦に来られたり、大きな改造が施された直後の1973年には田中角栄 氏がコースを回られたという記録などが残っております。
今年は、8ホール(2、4、8、10、11、12、13番)でティグラウンドが新設され、 10年前より250ヤード距離が伸びて、総距離は7106ヤード、パー70を71に変更して争 われます。ミズノオープン会場の瀬戸内海ゴルフ倶楽部より距離的には短いものの、 深いポットバンカーや砂丘、リンクス特有の風が、今年もまた数々の波乱のドラマを 作り上げてくれることでしょう。
名物ホールは、ティショットの落下地点に10メートルものバンカーがある4番パー4 や6番パー3、14番パー5など。特に砲台グリーンが新設され、507ヤードから550 ヤードまで距離が伸びた14番は、フェアウェーが狭い上に、右サイドにOB、330ヤー ド地点には川が流れるなど手ごわいホールとして有名で、「スエズ・カナル」と名づ けられ地元ゴルファーにも恐れられています。
そのほか今年は、賞金総額が昨年より10ポンド増の390万ポンド、優勝賞金は70ポン ドと大幅アップで行われます。ちなみに、これは10年前、グレッグ・ノーマンが受け 取った賞金の実に70倍という計算となるんですよ。
昨年の全英オープンは、3日目の午後にものすごい風が吹き、予想もつかないスリリ ングな展開となりました。今年の全英オープンの会場には、いったい、どんな風が吹 きあれるのでしょうか。日曜日の夕方に、伝統のクラレットジャグを受け取るにふさ わしい素晴らしい選手が誕生してくれますことを、心より願っております」
(写真=左がR&Aチャンピオンコミッティのデューガル・レイ氏、右はマイケル・テ イト氏)