シーハンが、満足げに振り返った。「去年は、ギャラリーとしてこの大会を見に来て いたんだ。選手としてはじめての試合で、こうして良い結果が出せたことはとても嬉 しいね！」。

この日最終日は首位のランダワと、2打差2位タイからのスタート。前半、パーを重ね るランダワに、3番、5番でバーディを奪って、プレッシャーをかけた。最後、上がりホールでスコアが伸ばせなかったのは悔やまれるが、それでも、 1ヶ月前から不安を訴えていたドライバーショットが、今週は日を追うごとに上向い てきた。 今回の成 績には「コーチと相談しながら調整してきた結果が出てきたみたいだよ！」と、声も 弾んだ。

昨年のチャレンジツアーランク3位の資格で、今年、日本ツアー本格参戦。家族を母 国に残し、単身赴任での孤独な戦いが続いていたが、今週は、出産間もない夫人の ジャッキーさんが、2ヶ月になる長女・ビリーちゃんを連れて、はるばる応援に来て くれた。「遠く離れていると、何かと心配だけど、いっしょだとほんとうに心が休ま るね」。家族の力添えもあってつかんだ2位入賞。賞金ランクも一気に19位まで浮上 したシーハンは「2人には、このまま、もう少しいっしょにいてもらうことにしまし た（笑）」。

次の目標は、もちろん最愛の家族の前での、日本ツアー初優勝だ。