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サントリーオープンゴルフトーナメント 2003

優勝副賞のサントリー『モルツ』で乾杯!日本ツアー初Vの喜びは、いつも支えてく れる従兄弟と・・・

日本ツアーで初のインド人チャンピオン誕生の瞬間。その喜びを分かちあったのは、 7歳年上のいとこで専属キャディのマンビルさんだ。昨年のアジアンPGAツアー賞金王 の資格で、今年日本ツアー初参戦。遠い異国の地で女房役をかって出てくれた恩人 は、自らもインドのプロゴルファーとして活躍してきたこれまでの経験と知恵を、存 分に発揮してくれた。成田のホテルを拠点とした孤独な転戦生活の、かけがえのない パートナーでもある。

同組の河村、シーハンとねぎらいの握手を交わしたあと、最後にマンビルさんと目が 合った。互いに感無量・・・といった表情を浮かべて立ち尽くしていた2人は、とう とうこらえきれなくなって、大観衆の目もはばかることなくかたく抱き合ったまま、 しばらく離れようとしなかった。

5秒、10秒、20秒・・・あまりに長い抱擁に最初、ざわめきはじめたギャラリースタ ンド は、徐々に感動の拍手に変わり、最後には、大歓声の嵐へと変わっていった。

「ランダワっ!!おめでとうっ!ほんとうにおめでとうっ!」。

日本ツアーでの優勝は母国では「大変に名誉なこと」とランダワは言う。「帰った ら、きっとインド政府から、何らかの賞がもらえるでしょう。それだけ、価値のある ことなんです・・・。明日になったら僕も、国内ではすっかりスーパースターになっ て いるんじゃないかなあ?!」。

また、今回の優勝賞金2000万円は母国インドでは「大きな家と車を買っても、さらに あと2年は遊んで 暮らせるほどの価値があること」とも。「いきなり、超お金持ちになっちゃったよ !」と、目をシロクロさせた。

いま、自宅を改装中だ。母国で、夫の帰りを待つ夫人のティナ・シンさんに急いで連 絡し、「優勝賞金で、もっと豪華に改装するように伝えなくっちゃね!」留守を待つ 妻へのビッグプレゼントに、満足そうな笑みを浮かべた。

そして、優勝副賞として受け取ったサントリー『モルツ』1000缶は、「キャディをし てくれた兄さんにプレゼントするよ!」と、目を輝かせたランダワ。「・・・彼は実は大酒呑みなん だ けど、今週は『日曜日まで飲まないで』ってきつく言ってきたからね!」。最高の形 での禁酒解禁。普段はまったくの下戸というランダワも、この日ばかりはマンビルさ んと『モルツ』で祝杯だ。