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ABC チャンピオンシップゴルフトーナメント 2003

プロアマ戦に、小学4年生が挑戦

同じ組でまわったデービッド・スメイルとは身長差55センチ。「プロって、ほんとにおっきいね!」と見上げるかわいらしい姿に、笑顔がこぼれたスメイル は「愛里ちゃんのプレーは素晴らしい。」と太鼓判を押していた。
本戦前日のプロアマ戦に一般公募から参加したのは、大阪府・藤井寺市立道明寺南小 学校4年の杉本愛里ちゃん。140センチの身体をフルに使って、ABC名物の距離のあ る16番パー3で余裕のワンオンには、潜在能力の高さを垣間見せた。「AIRI」とローマ字で刺繍された赤いキャップをちょこんとかぶり、コースを機敏に動き回る姿には 「ゴルフが大好き」という思いがあふれていた。

両親に連れられて、近所の練習場で愛里ちゃんが初めてクラブを握ったのは5歳のとき。「自分が頑張るほど結果が数字に出る」ことにすっかりはまって、めきめきと腕 をあげていった。昨年は米サンディエゴで開催された世界ジュニア6〜8歳の部で3位入賞、今年8月の大阪府小学生大会では82で回って優勝している。
この日水曜日は、父・一剛さんと母・和子さんがロープの外から見守る中、トーナメ ント仕様のコースセッティングに挑戦。

「試合に負けた日は、涙をぽろぽろこぼして悔しがるほど、とても負けん気が強い」 (和子さん)という愛里ちゃん。この日も、「ラフからのショットで失敗しちゃった」と言って悔しがったり、一生懸命にコースと格闘する姿に、上達の秘訣が伺え た。

ツアープレーヤーとのラウンドは、この日が初めてだった。同じ組でまわったデー ビッド・スメイルのバンカーショットのうまさに特に感動したようで、「プレー中も 一生懸命に見て研究しました」と、晴天に恵まれた秋の日の1日を、満足そうに振り 返った。

愛里ちゃんの当面の目標は、「来年の世界ジュニアで優勝すること」だそうだ。この 日のプレーを、ぜひ夢達成につなげてほしいものだ。