「このコースに来ると、いつも自分の風を感じる・・・勢いに乗って、頑張りたいね」
今大会92年、96年チャンピオン、尾崎直道
かつてＡＢＣ男の異名を取った。前身の1988年ラークカップゴルフから数えて出場14 回中、優勝2回、2位3回、3位3回、5位1回。大会別の獲得賞金は1億6920万円。同2位の兄・ジャンボ尾崎に約2000万円差つけて、ダントツ1位。「このコースに来ると、いつも自分の風を感じるんだ」と本人も言うとおり、会場のＡＢＣゴルフ倶楽部と圧倒的な相性を誇るのが、直道だ。

先週は、ホスト大会でもあるブリヂストンオープンで、3年ぶりのツアー通算30勝目を果たした。ちょうど調子が上向いてきた矢先の優勝で、「実は今週、この大好きなＡＢＣで30勝目をやろうかな、とも考えていたんけど（笑）。1週、早かったね」と、冗談交じりに打ち明ける余裕ぶり。

今回はいつになく、試合後に届けられたお祝いの数も多かった。みんなが、自分の復活優勝を待ち望んでいてくれたことが実感できた。米ツアーからの撤退後、低迷が続いていた「モヤモヤ」も吹っ切れて、いまは「黙っていても気合が入ってくる状態」と、ノリに乗っている。

今年も、残すところあと5試合。シーズン終盤、さらに上昇気流に乗っていくためにも「ここで流れを切ってしまいたくない」。2週連続Vで、弾みをつけたい。

この日のプロアマ戦。直道は、俳優の神田正輝さん、黒田アーサーさんと息の合ったプレーぶりで、通算10アンダーをマークして優勝を飾った。「本戦もこの調子で行く」と直道。「・・・関西には尾崎家のファンがとても多いし、最終日はぜひ、ジャンボと一緒に優勝争いしたいね！」

• 尾崎 直道
• 尾崎 将司