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JCBクラシック仙台 2004
JCBクラシック仙台初日
鹿児島県の尚志館高校(旧称・志布志実業高校)時代は、体重も70キロそこそこの 「ヒョロヒョロの体つきだった」という。今のように、180センチ90キロのがっしり した体格になったのは、専修大学に進んでからだ。
ちょうど時期を前後して、17歳まで使っていたパーシモンから、メタルウッドに持ち 替えた途端、「自分でもびっくりしたほど。50ヤード以上も飛距離が伸びた」一転、 飛ばし屋に変身した。
パーシモン時代に心がけてきた「しっかり芯に当てて打つスイング」は、道具の変化 にも違和感なく順応できた。「コントロールしよう、とするより、とにかく思い切っ て振っていったほうが曲がらない」。加えて、ウェイトが増えたことで「どっしりと 重い球」が打てるようにもなった。
以来、その豪打は、2001年にプロデビューを果たしてからも、大きなアドバンテージ だ。昨年、一昨年と2年連続で平均飛距離300ヤード以上を記録して、部門別ランキン グのドライビングディスタンスで1位を記録している。
この日初日は、圧倒的な飛距離とともに、ショートアイアンと、パットに冴えを見せ た。
「今日は、120ヤード前後の距離が、ほとんどピンに寄っていったんです。・・・普 段にはないことですね!」。
後半の2番から5連続バーディ。コースレコードの10アンダーにした時点で、「シビレ てしまった」と、次の7番パー5で「痛恨!(笑)」のボギーをたたいて62。結局タイ 記録に悔しがったが、2位と2打差をつける単独首位スタートには、新妻の優子さん と、目と目を合わせて笑顔で喜び合った。
昨年12月に入籍したばかりの優子さんは、今シーズンから毎試合ラウンドについて見 守ってくれている。プレーが終わってからも、帰りの運転や洗濯など日常のこまごま したことを、一手に引き受けてくれていることが、転戦生活の負担を減らしてくれ る。「おかげで、思い切ってやれてます」。飛距離も気持ちものびのびと、小田がロ ケットスタートした。