Tournament article
ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2005
宮本勝昌「ここでの好成績が、僕からのエールです」
今週もまた、ユニークな作戦が飛び出した。名づけて、「藤田さん、全英オープン初出場おめでとう!作戦」。
弟子仲間の藤田寛之が、次週の全英オープンでメジャー初参戦を果たす。
折りしも前日の練習日、クラブが開いて当たり、プッシュアウト気味の球ばかり連発していた宮本に、師匠の芹澤信雄が言ったのだ。
「もうちょっと球の高さを押さえて、パンチショットみたいのを打っていくようにしたら球筋が安定するんじゃないか?」。
ここ八本松の練習場は、220ヤード先に立つネットのむこう側に16番のティグラウンドがあり、危険防止のため打席には「絶対に、ネットを越えないように打ってください」という但し書きがしてある。
師匠のアドバイスを実践するために、これを宮本は逆利用した。
ドライバーやスプーンを握って、絶対にネットを超えないようライナー気味の球を打つ。
続けるうちに、うまくスクエアに球が当たるようになり、ショットのつかまり具合も良くなった。
と、同時にこれは、ちょうど風が強く、地面の固いリンクスコースでこそ問われるスイングでもあると思い当たった。
藤田の渡英予定日は今週金曜日。
「それまできっと藤田さんも、低い球の練習を一杯すると思う。僕が先にここ広島で、低い球で頑張ることがエールになる。藤田さんもイギリスで頑張ってくれそうな気がするから・・・」。
居場所は違えど、目指すところは同じだ。