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セガサミーカップゴルフトーナメント 2005

林根基4年ぶりの復活優勝に「人間、諦めたらダメってことだね」

里見治・大会会長から栄えある初代チャンピオンのトロフィーを受け取る林
2001年には初優勝を含め、年間2勝。賞金ランクも自己最高の6位につけて師匠の陳志忠に続く、母国・台湾を代表するプレーヤーとして頭角を現したのもつかの間。
翌年から得意なはずのドライバーショットに精彩を欠いて、低迷が続いた。
それに引きずられるように、不振に陥ったパッティングは昨年末にはいよいよ長尺パターまで持ち出したほど、深刻だった。
専属キャディの真鍋耕治さんに、「ショットは曲がるし、パットは入らない・・・。僕はもうダメだね」とこぼすほど落ち込んだ時期もある。

そんなどん底から這い上がる大きなきっかけとなったのは、2週前のウッドワンオープン広島で契約メーカーの本間ゴルフから受け取った1本のニュードライバーだ。
それまで使っていた飛距離重視のものから、コントロール重視のそれに持ち替えたとたん、本来の持ち味がよみがえった。

2001年にあげた年間2勝のうち、1勝がやはりここ北海道の大会だった。
相性の良い場所で、得意のパンチショットが冴え渡っていた。次々とピンに絡めて11番、13番でOKバーディ。
6番で13メートル、8番で8メートルと、長いバーディパットも面白いように決まった。

今季これまで出場11試合中7試合で予選落ちという惨状がウソのよう。
スランプから一転、今年誕生したばかりのこの新規トーナメントの初代チャンピオンという栄光を勝ち取って、「人間、諦めたらダメってことだよね・・・」。
みごと蘇った39歳はそう言って、照れたように笑ってみせた。


  • 専属キャディの真鍋さんに「もう僕はダメだ」ともらしたことも・・・
  • 応援に駆けつけてくれた義理の父でプロゴルファーの陳健振さん(左)と・・・

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