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〜全英への道〜 ミズノオープン 2006
クラレットジャグが、ミズノオープンの会場に!!
同選手権において、R&Aの最高責任者がコースにいないのは異例とのこと。
そんな大切な行事も、ひとまずほかの役員に任せ、ドーソン氏がこの『〜全英への道〜ミズノオープン』の会場を訪れたのはほかでもない。
R&Aとミズノとの付き合いは、1976年までさかのぼる。
ライセンス契約を結び、全英オープンの公式グッズの日本での製造・販売が始まったのがこの年。
その関わりは年々深くなり、いまや全英オープンの会場でスタッフが着る公式ウェアは、すべてミズノ社製だ。
また、期間中は同社がオフィシャルワークショップカーを派遣し、選手の使用クラブを問わず、メンテナンスを引き受けるなど、長い時間をかけて信頼関係を築いてきた。
そのミズノが、今年創業100周年を迎えた。
記念の年に、ドーソン氏は「ぜひ一言、お祝いを言わせていただきたい」と、わざわざ来日してくださった。
またドーソン氏には、水野正人・ミズノ㈱代表取締役社長にセント・アンドリュースとR&Aが描かれた記念の盾を直接手渡すという目的のほかに、もうひとつ大切な役目があった。
全英オープンの勝者に贈られるクラレットジャグ。
赤ぶどう酒用の水差しをかたどったこの優勝カップは、その昔イギリスで行われたゴルフ競技会でチャンピオンの栄誉を称えるため、銀製の赤ぶどう酒用のジョッキを贈ったのが、原型といわれている。
これと同じ型のカップが、この『〜全英への道〜ミズノオープン』に寄贈されたのは、いまから5年前のこと。
それは、93年から始まった“全英オープン日本予選”を通じ、数多くの日本人選手を世界最古のメジャー舞台へと送り込んできたことへの功績が、高く評価されたあかしだった。
以来、R&Aの方が、毎年このジャグを会場に届けてくださるのがならわしとなった。
「今年はドーソン氏自らお越しいただいて・・・」と感無量の水野社長はしっかりと、その手にクラレットジャグを受け取った。
最終日には、このジャグがチャンピオンに託される。
そして今年、135回目の全英オープンが開催されるロイヤル・リバプールゴルフクラブに降り立つ選手たちが出揃う。
1930年に、ボビー・ジョーンズがグランドスラムを達成した同コースでの開催は、39年ぶりのこと。
歴史と伝統に包まれたこの輝かしい舞台を踏むのはどの選手か。
注目せずにはいられない。