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ANAオープンゴルフトーナメント 2006

井手口正一「父の思いは僕も同じ」

4番でカラーから残り15ヤードの第2打を、パターで入れた。
15番では、手前18ヤードをサンドウェッジでこれまたチップイン。

アプローチは冴えに冴えているが、2メートル前後のパッティングが決められない。
最終9番でも2メートルのバーディチャンスを逃して、思わず「ガ〜!!」と声が出た。
「・・・他にも、一杯あったんですよ。それが入っていたら、もっと上に行けたのに」と悔やんだが、3アンダーの68は首位と3打差。

先週のサントリーオープンで、自己最高の4位タイにつけたばかり。「引き続き、その勢いが残っている、と思ってプレーした」との言葉どおりの好スタートだ。

現在、獲得賞金は約1300万円。
父で、シニア認定プロの一幸さんは、先週のベストフィニッシュこそ評価してくれたが、最後にひとこと、ポツリと言った。

「あと、1打欲しかったな・・・」。

そうすれば、2位タイ。
約100万円は上乗せできて、初のシード権もがっちりと確保できていたはずだ。
「父の思いは僕も同じ」。
先週の取りこぼしは、ここ輪厚で埋める。

井手口正一(いでぐちしょういち)プロフィール
1972年11月5日生まれの33歳。熊本県出身。
シニア認定プロの父・一幸さんのてほどきでゴルフを始めた。
名門・近畿大学に入るも「簡単になれそうだ、と勘違いした(笑)」。
一幸さんの勧めもあって、3年で中退してプロの道を目指したが、甘くはなかった。
5回の受験ののち、プロ転向を果たしたのは99年。
そのあとも稼げない時期が続いていた。
昨年、二部ツアーのチャレンジトーナメントで2勝。賞金ランク1位の資格で、前半戦の出場権を手に入れた今年は、JCBクラシック仙台で8位タイ、セガサミーカップで10位タイ。
先週のサントリーオープンでは自己最高の4位につけ、初シード入りも間近だ。

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