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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2006

号外です!!

子供たちが誇らしげに新聞を掲げてみせた。「自分が新聞に掲るなんて初めての体験。嬉しかった!」と、口々に声を弾ませた。

この日3日目、地元・飯塚市の小・中学生と引率の約40人を招いて行われた会場見学会。

ゴルフの生の迫力を体験してもらうのもさることながら、この日の“メインイベント”は“新聞”の作成工程を、子供たちに見てもらうことだった。

災害や事件、事故など緊急の取材を要する場面で活躍する取材広報車を通称“号外車”と呼ぶ。
車内には、1時間に600枚の印刷が可能という高速コピー機を数台搭載。
その場で印刷して、号外発行ができるようになっている。

これを、今大会主催の読売新聞社がこの日の見学会のために会場に乗り入れた。
そこに、同社の記者が取材をして書き上げた原稿と、カメラマンが撮影してきた写真が持ち込まれ、紙面のデザイン担当の方がテキパキト車内でレイアウト。
そして、あっという間に出来上がったゲラ(下刷り)はコピー機にかけられて、“号外新聞”はわずか15分足らずで子供たちの手元に渡った。

その一面にデカデカと印刷されていたのは、選手のプレーを見学する自分たちの姿があった。
記事の内容は、今回の見学会のことについてだったのだ。

完成までの一部始終を見学した子供たちは、号外車の威力に「すごい設備だ・・・」と目を丸くしつつ、自らが載った新聞を受け取って「家に持って帰って親に見せたい」と、大事そうにカバンにしまっていた。

近年、新聞各社では「NIE」が盛んだそうだ。
これは「Newspaper In Education」の略称で、「新聞を学校教育に取り入れる」という試み。
通常は、各学校に乗り入れてレクチャーすることが多いというが、今回はちょうど、同社主催のこのゴルフイベントが、まさに“生の現場”となる。

「実際に新聞がどうやって出来上がるのか・・・見学していただくにはうってつけの舞台。そこで、私どものほうから地元・飯塚市の教育委員会に働きかけて、今回の“NIE”が実現したわけです」とは、読売新聞西部本社の有水泰道・事業本部 事業部次長のおはなし。

子供たちの生き生きした表情が、この日何よりの“号外”となった。

  • 完成した“号外”には子供たちの笑顔が・・・
  • これが読売深部社の号外車。この中で、号外が発行される。