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PGMシリーズ第1戦CCザ・レイクスチャレンジ 2006

優勝したのは39才のルーキー山崎慎一。 「信じられない、鳥肌がたった。」

プレーオフ2ホール目のティショット
優勝した山崎慎一は全く実績のない39才。
昨年のクォリファイングトーナメントで204位という出場優先順位を得て、今年から初めてジャパンゴルフツアーの舞台に足を踏み入れた。

しかし、39才のルーキーは出場したチャレンジトーナメント4試合で全て予選落ち。
用具もウェアも契約がなく、経済的に苦しい山崎は、次回以降に開催される佐賀県での若木チャレンジ、北海道でのサンパーク札幌チャレンジの2試合を、「遠征経費の捻出が難しい」ことから欠場の手続きを済ませており、それ以降に「関東地区で開催されるチャレンジでがんばろう」と考えていた。
しかし、今回の賞金を遠征経費にまわすことにし、早速、エントリー手続きを変更。佐賀県と北海道でのチャレンジに出場することを決めた。更に、この優勝で得たセガサミーカップゴルフトーナメントへの出場権により、再来週には夢のツアートーナメントへの出場もできることになった。

山崎は22才からゴルフを始めた。
小、中、高校と野球一筋の青春時代を過ごし、高校時代にプロ野球のテストで最終選考まで進んだものの、目前でチャンスを逃した苦い経験がある。
この経験が「野球でやれるのではないか」という「中途半端」な野球への思いを引きずってしまい、高校卒業後は何をすることもなく時間を過ごしてしまった。

肩の故障もあって野球をあきらめていた時期に、ゴルフ好きな父の影響で、22才にして練習場でゴルフデビューを果たした。
それまでは父が週末にテレビ観戦するゴルフ番組を見ても、「グリーン上でのパットのシーンが多く、スポーツという感じがしなかった」と思っていたが、練習場でドライバーを振ってみると、野球で鍛えた腕っ節の強さもあり「快感を覚えた」。そして「練習に夢中になった」。

その後、キャディ募集をしていた近所のゴルフ場に入り、5年間くらいキャディをしながら夕方にラウンドをさせてもらう生活を続けて腕を磨いた。
山崎は師匠もなく自己流でここまでたどり着いた。

今回のプレーオフで山崎の頭の中には嫌な記憶がよぎった。
それは、ミニツアーで経験したプレーオフでの2連敗という記憶。
いずれも相手よりも近くにつけたにもかかわらず、遠いパットを先に沈められての負けの記憶。
この日のプレーオフ1ホール目も井上のパットが先となり悪い記憶が頭をよぎったが入らず、逆に2ホール目でチャンスを引き寄せて勝利を導いた。

この優勝は、「妻と小さな娘二人、そして両親に伝えたい」と山崎。

これまでテレビで見ていた夢のツアートーナメントへの出場と、経済的な理由から出場しないはずだったチャレンジトーナメントへの出場で、いっぺんにスケジュールが変わって忙しくなる山崎は、今後の挑戦に関して、「ベストを尽くすだけ。ダメだったらまた練習する。」と前向き。

39才ルーキー山崎の今後の活躍が気になるところだ。

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