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PGMシリーズ第3戦サンパーク札幌チャレンジ 2006
松本成太がスタート前の「公約どおり」に初優勝。
そう言ってスタートホールに現われた松本。
明るい性格の松本は、最終組から1つ前の組でのスタートで、ティグラウンドにやってくるなり、まわりの雰囲気を和ますように「公言」した。
終わってみれば公約通りの「初優勝。」
前半はスタートホールからの連続バーディで、ドンファンに1打リードされるも、折り返した後半は松本がバーディとイーグルでドンファンに差をつけ、14番から4連続バーディで追いすがるドンファンを、あがり2連続バーディで更に突き放した。
ドンファンとは今年から練習を一緒にし、ウッドワンオープン広島では初日から2日間、同じ組でプレーした。松本はドンファンを「切磋琢磨」できる仲間と評するように、お互いに気が合う二人は仲の良いライバルでもあり、この日の優勝争いも、そのライバル意識がよい方向に作用して、二人はぐんぐんスコアを伸ばし続けた。
松本は3才から野球を始め、ボーイズリーグではピッチャーで活躍。
しかし、中学1年の終わりにピッチャーとして酷使した肘を故障し、志半ばで野球を断念することになってしまった。
目標を見失った息子にゴルフを薦めたのは、大好きなお父さんだった。
お父さんはゴルフをしなかったが、息子に「やれ」と指示。親戚の叔父さんの影響もあって、14才からゴルフを始め、最初の1年間は練習場での打ち込みに没頭。その後パブリックコースでデビューを果たした。
松本はこの頃の様子を「楽しかった」と振り返る。
ゴルフに目覚めた松本は近大ゴルフ部に進み、中退したもののプロ入りを果たして、2003年からトーナメントへの出場を始めた。
松本はこの優勝を、「他界してしまった両親、そしてお世話になっている沢山の人たちに伝えたい」という。
20才の時に亡くなったお父さんには、プロゴルファーとしての松本の存在すら見せることができなかった。
再来週はアンダーアーマーKBCオーガスタに出場する松本。
更なる活躍でお世話になっている方々にもっと恩返しをしたいと考えている。
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