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つるやオープン 2007

宮本勝昌は98年大会チャンピオン「10年前と変わっていない!?」

好スコアが出るときは、朝から予感がするという。サービス精神旺盛な選手だから、そんな日は、あとでインタビューを受けることを想定して、あらかじめいくつかネタを用意しておく。

それは、趣味の競馬であったり、いま注目のプロスポーツ選手の話だったり…。
そのとき、旬なネタでいつも報道陣を喜ばせるが、この日初日は「すみません、面白い話が浮かびません!」と、頭を下げた。

66の5アンダーは、本人も予想だにしないスコアだった。
いきなり予選落ちしてしまったことからも分かるように、先週の開幕戦から調子が良くない。

師匠の芹澤信雄も「ひでぇスウィングだなあ…」と、呆れられたほど。
宮本の場合、ひとつの基準となるのが「7番アイアンで、ティアップして低いフェードボールが打てるかどうか」だが、もういちどその基本練習を続けてみるように、と言われている。

「男子ゴルフ界のためにも、何か面白いことを言いたいのだけれど…」。そんなわけもあって、テンションが上がらない。
このつるやオープンで、初優勝をあげたのは98年。
当時と同じ課題を抱え、「やってることが、10年前とまったく変わっていない」と、しょんぼりと肩を落としたが、「それでも、基本練習のイメージを取り戻そうと、スウィングに集中していたのが、かえって良かったのかな」。

この日「予期していなかった」好スタートは、原点に立ち返ったからこそとも言える。
味のあるコメントは、ひとまず最終日までとっておく。

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