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カシオワールドオープン 2008

片山はクールに、矢野は闘志満々!!

「諦めない」という矢野
自分らしくないゴルフをしてしまったと、矢野が悔やむのはダンロップフェニックスの最終日だ。まず7番パー5だ。7メートルのイーグルパットを3パットして、さらに、9番でダブルボギー。ここで一気にテンションが下がった。

本人も周囲も「優勝しか期待していない状況」で、気持ちが冷めてしまったという。

結局通算1オーバーの21位は、賞金ランク1位の片山との差を縮めることができなかったがそれよりも許せなかったのは「あそこで諦めてしまったこと…。諦めないのが自分のゴルフだったのに!!」。

さらにさかのぼれば、2週前の三井住友VISA太平洋マスターズで予選落ちしたことも尾を引いていたかもしれない。
10試合連続のトップ10入りが最悪の状態で途切れたことで、「気が抜けてしまったのもあるかもしれない。ボギーの数が増えたり、これまではパーで耐えられていたゴルフが最近出来ていない」。

そう反省するにつけ、「まだまだ自分は二流だ」と痛感したという。
それだけに「今週から残り2試合は、気持ちを新たに切り替え、諦めないでやる」。
逆転賞金王へ、望みをつなぐ。

対して2年ぶり5度目の賞金王に王手をかけた片山は素っ気ない。
「そういうことは、口に出すものじゃない」とあくまでクールに明言を避けて、「それよりも」と、言って18番グリーンサイドの大きなボードを指さした。

「今週、僕が興味があるのは宝くじです」。

決勝ラウンド限定で、最後のパー5にかけられた全国都道府県及び17指定都市提供のイーグル賞は年末ジャンボ宝くじ3000枚。

それはいいのだが、該当者が数人以上出た場合の対応だ。
「複数の場合均等割」と明記されているが、これが片山には気になって仕方ない。
人数分の枚数に分けたとして、大晦日の発表でみごと1等の2億円を当てた人は、果たしてそれを公表するのかどうか。
また、他の該当者とそれと分け合うのかどうか…。

「僕なら当たっても、当たらなかったというかな。言いながら、にやけちゃうと思うけど、他のみんなはどうするのかな」。
あれこれと頭を巡らせたが、とりあえず週末にそこでイーグルを出さなければすべては絵空事だ。
ちなみにこの日のプロアマ戦は「平凡に、パーでした」と、苦笑していた。

  • 「口に出すことじゃない」という片山。2人の勝負の行方から目が離せない!!