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アイフルカップ 2000
肋骨にヒビが入りながらも懸命に戦うプレーヤー
6月のミズノオープン。25位タイでスタートした大会3日目。3番パー3で、4番アイアンを強振した瞬間。
『ピシッ…』
真野佳晃の肋骨1本にヒビが入った。
「そのあとは痛くて痛くて…。結局、叩きまくって翌日には棄権してしまいました」という。
その足ですぐに医者にかけむと、全治4週間と診断された。が、今季はファイナルQTランク76位の資格で5戦出場して2戦で予選落ち、それとミズノオープンでの棄権1回。現在、賞金ランクは152位…。
「骨にヒビが入ったくらいで、寝てなんかいられませんよ。とにかく少しでも稼がないと…。ドクターストップがかかってるけど、今週は内緒で来たんです」と真野。
といっても、まともにスイングなどできるわけがない。「骨に響かないように、ショットはとにかく抑え目に。予選落ちも覚悟の上でした」。
恐る恐るスイングしたのがかえってよかったのか、2日目のこの日はパープレーにまとめ、通算1オーバー、44位で予選通過を果し「自分でもびっくり」と目をシロクロ。
アバラのあたりをさすりながら、「こうなったら、明日以降はとにかく“完走”を目指しますよ」と真野は、決勝ラウンドに向け、自らにムチ打っていた。
★真野佳晃
静岡御殿場西高校2年のとき、地元出身の芹澤信雄の公演会を聞いたのをきっかけに、それまで励んでいた柔道をやめ、ゴルフの道に入った。
1972年4月9日生まれの28歳。身長178センチ、体重83キロ。家族は千恵美夫人と長女・玲奈ちゃん(1歳)。