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佐藤えいちドライビングディスタンス賞受賞

ミズノよみうりクラシックでは、未シードながら初のメジャー切符をもぎとりこの笑顔!
プロ11年目の佐藤にとって、2007年はまさに激動の年だった。賞金ランクは86位で、惜しくも初シード入りは逃したが、終盤までシード権争いを繰り広げた。

また6月にはミズノよみうりクラシックで自己最高の2位に入り、全英オープンの出場権をもぎ取った。初のメジャー舞台は予選落ちに終わったが、「どんな状況でも諦めない心」を学んで帰国。

翌週にはチャレンジトーナメントの「カニトップ杯チャレンジ」に出場し「メジャーの後に、チャレンジなんて世界初?!」と自ら言って笑わせながら、かの地で得た教訓を糧に、来季の出場権を目指して最後まで精一杯に戦い抜いた。

今年、何かと話題をまいた佐藤がもっとも注目を集めたのが、なんといっても豪快なその飛距離だ。
試合では安定性を優先し「できるだけ抑え目にした」というが、それでもただひとり300ヤード超えの平均300.22ヤードはダントツ1位だ。

パワーの秘訣は「食」だそうで、体重86キロをキープするためとにかく食べる。
回転寿司で、300貫(約150皿)を平らげたこともある。
食べ放題の焼肉店ではあまりに食べ過ぎて採算が合わないと次回から入店を断られたことも。
3年前に所属契約を結んだモスバーガーも「基本的に食べ放題」。
ご厚意に甘え、ハンバーガーを一気に10個いただいたこともある。
今年の活躍は、まさにそのおかげ、と株式会社モスフードサービスの櫻田厚・代表取締役CEOにベストサポート賞(記念品)を贈って感謝の気持ちを伝えることも忘れない。

いま流行りの大食い芸人も真っ青の大食漢ぶり。それとあいまって、本名の「英智(ひでとも)」をあだ名の「えいち」に変更した珍しい登録名が、いまツアーでジワジワと浸透しつつある。

ドライビングディスタンス賞が表彰された12月3日の「2007年度ジャパンゴルフツアー表彰式」は、ちょうど来季の出場優先順位を決めるファイナルQTの真っ最中だった。
そのため、社団法人 日本ゴルフツアー機構会長の島田幸作より記念のトロフィと、全日本空輸株式会社より贈られた副賞の『ANA国内線エコノミークラス ペア往復航空券』の授賞式は、やむなく欠席せざるをえなかった。

その分、通算11アンダー15位で迎えた最終日に踏ん張った。
大雨の中、9番でダブルボギーを叩くなど一時は来季前半の出場権も怪しい順位まで後退したが、土壇場で今年1年の経験が生きた。
後半から、執念で盛り返してランクは33位。
来季の稼ぎ場を確保した喜びに加え、その場で河中香織さんとこのオフの結婚を発表し、実り多きこの1年を笑顔で締めくくった。

<佐藤えいちプロフィール>
1971年5月7日生まれ。東京都出身。13歳のとき、父・保雄さんの影響でゴルフを始める。明大中野付属中・高の先輩に深堀圭一郎がいる。
青山学院大卒業後にプロを目指し、1997年にプロ転向。
2001年の全日空オープンでデビュー戦を飾ったが、昨年の日本プロまでツアー獲得賞金はゼロ。2006年のチャレンジトーナメントは、「PAR72チャレンジカップ」で1勝をあげている。
ファイナルQTランク12位の資格で今季ツアー本格参戦。
「えいち」は登録名で、本名は「英智(ひでとも)」。
デビュー当時は同じ名字の佐藤英之がツアーに参戦しており、スコアボードには「佐藤(英)」と表記されることが多かった。「どっちのことか分からない」との周囲からの声に2003年には、小さいころから呼ばれていたあだ名を平仮名で表記することにしたという。
  • ファイナルQTランク33位で出場権をもぎとった来年も、豪快な飛距離で魅せる・・・!

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