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JCBクラシック 2007

地元・宮城県出身の星野英正「今週も一生懸命、頑張ります!」

JCBクラシック仙台改めJCBクラシック2007は今年から会場も変わり、宮城県黒川郡の花の杜ゴルフクラブが舞台。

地元出身の星野にとって、思い入れのあるコースでもある。
「あれは、確か中2のときだった」。

開場は、平成4年10月18日。オープニングのその日、設計と監理を手がけたジャック・ニクラウスがやってきた。
そのとき、地元のトップジュニアを招待してレッスン会が行われた。
参加した星野は、今でも覚えている。
帝王はこう言ったのだ。

「君のスイングは素晴らしい。僕が言うことは何もないよ」。

途端にワっと場内が沸いた。小さな胸は、誇らしさで一杯になったものだ。
思い返せば、アマタイトル52冠の原点ともいえる出来事だった。

そんな思い出の詰まった場所での開催というほかに、今週はさらなる発奮材料もある。
このほど、仙台市に本社を持つカメイ株式会社とスポンサー契約を結び、今大会からキャディバッグに同社のロゴマークをつけて戦うことになった。

生まれ故郷を代表する大企業の支援を受けて、いっそう気合が入っている。

今年になって、特に持病のアレルギー症状がひどくなり、先週まで2試合連続で途中棄権。
今週月曜日に茨城県の大利根カントリークラブで行われた全米オープンの最終予選会も、最初の18ホール終了時点で4アンダーのトップに立ちながら、続く第2ラウンドの途中でひどいめまいを覚えた。

「ボールが大きく見えたり小さく見えたり・・・真っ直ぐなのか、左足下がりなのかも分からなくなった」。アドレスを取ることさえ困難になって、無念の棄権をしている。

精密検査の結果、「悪性ではないが、普通のアレルギーの数字を5とすると、僕のは200〜300くらいのひどい症状だ、と」。
ひとまず薬で押さえているものの、いつまたぶり返すか分からない状況だが「倒れそうになるのを、なんとか支えて一生懸命やる」。
今大会は、東北唯一の男子トーナメントだ。
地元出身のトッププレーヤーとしての責任を、簡単に放棄するわけにはいかない。

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