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谷口拓也の講演会は、そのあと子供たちの夢の大発表会となった…!!
地元・徳島県の東みよし町立三庄小学校での5限目の授業は、自身のこれまで29年間の人生を重ねつつ、「子供たちが夢についてイメージしやすいように」と具体例や表現法など、谷口なりに工夫に工夫を重ねた講演会となった。
それでも黒板を白いチョークの文字でいっぱいにして、一気に話し終えた谷口は、ふと参加した4、5、6年生の顔を見渡して不安になった。
慌てて謝る。
「ごめんね、なんか難しかったかな。言ってること、分かりづらかったかな…」。
だがそのあと、すぐに子供たちに自分の夢と、そのために今自分は何をすべきだと思うかを発表してもらったら、出てくる出てくる……!!
特に4年1組は活発で、積極的に手を挙げて進んで前に出てくる。
堂々と、自分の夢を語り始めた子供たち。
「しっかりと目標を持っていて、凄いなみんな〜!」と目を丸くしながら谷口は、今度は熱心な聞き役に。
やはり「プロ野球選手」がダントツの一番人気だった。
「この学校だけで1チーム出来そうだな」と谷口は笑いながら「そのためにはまず、甲子園でたくさんホームランを打つこと」などと、子供たちにわかりやすい目先の目標を提案してみせ、「いつかWBCにも出られるような選手になってください」とぬかりなく、大きな目標をあげて励ますことも忘れなかった。
そのほか「コックさんになりたい」と発表した田中利樹くんは、以前お父さんにその夢を打ち明けたところ「店を経営していくことは簡単なことではない」と言われ、一度は諦めたこともあったという。
「でも、今日の谷口プロのお話を聞いていて、やっぱり頑張ろうと思うことができました。これからはもっともっとお母さんのお手伝いをして、一生懸命に料理を研究します」と、生き生きと話した。
「小学校の先生になりたい」と打ち明けた堤玲央くんは、「じゃあ、先生の言うことをよく聞いて、これからいっぱい勉強してください」と、谷口に諭されて大きく頷く。
しかし講演会のあと、真っ先にサインの列に並んだものの、担任の先生に一時中断された。
「サインは谷口プロに、みんなでお礼の挨拶をしたあとで」と言われて「も〜ぉ、せんせぇ〜!」と、堤くんは一瞬、口をとがらせたがすぐに我に返った。
「先生の言うことは、ちゃんと聞かなくちゃいけなかったんだ!」と言って、慌てて席に戻って行く様子が微笑ましかった。
講演会の最中はもじもじと、みんなの前で夢を発表できなかった子供たちも、一対一なら素直に言える。
一心にペンを走らす谷口に、口々に打ち明ける。
パティシエ、幼稚園の先生、うどん屋さん、コンビニエンスストアの店長さん、等々……。
中には「ジャニーズのアーティストになる」と言ってその場でヒップホップを披露して、プロの度肝を抜いた芸達者な子も……!!
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
「子供たちは、元気で素直で無邪気で、すっごく可愛い!」と目尻を下げた谷口は、この週末にはオフ合宿のため、米ロサンゼルスに旅発つ。専属のトレーナーについて、みっちり2週間。
ハードな日々が待ち受けるが、「子供たちに元気をもらって頑張ります!」と校舎に向かって力こぶを作ってみせた。