記事
いよいよ開幕!「第137回 全英オープン」の会場はロイヤル・バークデール
今年は10年ぶりにここ「ロイヤル・バークデール・ゴルフクラブ」に戻ってきた。ロイヤル・バークデールは、イングランド北西部サウスポートに位置するコースで、起伏の激しいフェアウエイに深いパンカーとラフが挑戦者たちを待ち受ける。今までロイヤル・バークデールを会場に行われた全英オープンは今年を含めて9回目で、現在全英オープン開催コースとして指定されている9コースの中で、セントアンドリュースオールドコースに次いで2番目に多い開催数となっている。
ロイヤル・バークデールで1998年の前回行われた戦いでは、1994年に年間5勝を挙げるなど日本ツアーで12勝を挙げているブライアン・ワッツが惜しくも優勝したマーク・オメーラにプレーオフの末負けるなど記憶に残る大会となった。ロイヤル・バークデールでの大会では、その他にも初開催となった1954年と1965年の2度優勝を挙げたピーター・トムソン(通算5度の全英オープンチャンピオンに輝いている)、1961年の優勝者はアーノルド・パーマー、1971年大会では日本でもカシオワールドオープンで優勝経験があるリー・トレビノ、1976年はジョニー・ミラー、1983年大会はトム・ワトソン、1991年は日本ツアーでも3勝の実績があるイアン・ベーカーフィンチと数々の名実ともに有名な選手ばかりがクラレット・ジャグを手中に収めている。ちなみに全英オープンの100回大会の開催コースとなった事でも有名。
ロイヤル・バークデールで初めて全英オープンが開催された1954年の優勝賞金は750ポンドだったが、今年の全英オープンの優勝賞金は75万ポンドと今では約1000倍の額となった。ちなみに賞金総額は440万ポンドで、日本円に換算すると9憶円以上ものビックマネートーナメントだ。現在の日本ツアーの最高賞金総額が2億円ということから比べると約5倍近くになるためその凄さがうかがえる。
ロイヤル・バークデール・ゴルフクラブは、1889年に開場され、過去8回の全英オープン開催の他、2度のライターガップの開催コースにもなった名門中の名門コース。イギリスのコースは一日のうちに四季があると言われるが、ここロイヤル・バークデールでは特にその傾向が強い地域となっているようだ。広大な敷地の中に大きな砂丘や丘があってフェアウエイが自然の地形で起伏に富んでいる。
今回大会のために施されたコース改造は、なんと18ホール中16コース。距離は前回の98年大会より155ヤードしか伸びておらず、これは今回の改造が距離を伸ばすよりも正確性が要求されるセッティングに焦点を合わせたためである。全長7,173ヤード。パー70。コース内に配されたバンカーは全部で123個。今回フェアウエイに16個、グリーンサイドに4個の合計で20個のバンカーを新設し、従来あった14個のバンカーをなくした。またグリーン改造も7つのホールで行われた。グリーン周りのマウンドにも改良を加え正確なアプローチが要求されるとともに、ホールロケーションにも幅を持たせる事ができるグリーンに改良された。9番(414y,par4)はフェアウエイを25ヤードも左にずらし、ティーショットにおける難度を高め、17番(572y,par5)では、グリーンを25ヤード奥に移すとともにフェアウエイよりも25ヤード高くすることでツーオンを狙う選手はより正確な2ndショットが要求される改造を行った。