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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2008

宮本勝昌「稲城の神様が…!!」

首位と1打差の2位タイに、含み笑いを噛み殺してホールアウトしてきた。「僕は、人の不幸を喜ぶような人間じゃないよ!」と断りを入れながらも、シメシメ…といった風は隠せない。

単独首位に立った横尾要は片山晋呉と3人で、当時の日大3強と呼ばれた同級生のライバル。
今年ツアー通算25勝をあげて、5度目の賞金王に輝いた片山は、中でもひとり図抜けた存在だがツアー通算7勝の宮本に対し、横尾は5勝。
「勝ち星も近いし、たまに食事をする仲でもある」。
それだけに「いちばん負けたくない相手のひとり」でもある。

その横尾が一時、目を剥く10アンダーで快走して「やる気が出ちゃった」。
負けじと発奮。
いかんせん、ショットが悪く苦戦を強いられたが「トップしてもバーディ、ダフってもパー」。
さらに、最難関の最終18番で12メートルのバーディパットを決めて「僕には稲城の神様がついている…!」。

ここ東京よみうりカントリークラブがある東京・稲城市を引き合いに出して感謝した。
まして、首位の横尾は最後の18番でトリプルボギーを打って7アンダーは、結局1打差にニンマリだ。

今季の開幕戦を制し、3年連続10回目のこの頂上決戦を迎えた男は今大会2度の優勝経験がある。
このツアー最終戦で3度目のタイトルをにらみ「明日以降も稲城の神様にお祈りします!」と、この日快晴の青空を見上げていた。

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