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カシオワールドオープン 2008
シード権争いの選手たちは明暗…
現在賞金ランクは77位につけるプロ3年目の津曲泰弦は、パットの不振で初日75の83位タイと出遅れた。ほとんど風もなく、絶好のコンディションで後半40を打って、「もう、ダメだ」と半分、諦めた。
しかし、暗い表情で向かったパッティンググリーンで、ツアー2勝の武藤俊憲に言われた。
「全然イメージがないまま打つからいけない。どういうラインをどのくらいのタッチで打つか。ちゃんと頭に描いてから打ってごらん」。
そうアドバイスされて、息を吹き返した。
この日2アンダーは通算1オーバーで決勝ラウンドに進出し、初シード入りに首をつないだ。
今週、トップ10入りなら逆転できる。
「最後まで諦めないでやります」。
新顔の飛ばし屋は現在ランク1位につける初のドライビング王にも意欲満々で、「絶対に獲ります。孔明さんには負けない」と、わずか0.21ヤード差で追う、同2位の先輩に闘志を燃やしていた。
対して78位で予選落ちした井上忠久は、シード落ちが決まった。
初シード入りの今季は賞金ランク84位に「この1年間、サ〜っと終ってしまった感じ」と振り返る。
「ゴルフの調子がもの凄く悪かったわけじゃない。でも、どうにもこうにも噛み合わず、焦って焦って…結局、原因が分らへんまま終ってしまった」と肩を落とした。
しかし、根っからのプラス思考は引きずらない。
「結果は結果。もう一度出直して来い、ということ」と即座に気持ちを切り替え次週、茨城県のセントラルゴルフクラブで行われるファイナルQTへと意識を向けた。
「来週、もう1試合あると思って、気持ちを緩めず1番を目指します」。
来季の出場優先順位が与えられる“予選会”でのV獲りを誓っていた。