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三井住友VISA太平洋マスターズ 2002

「年々深まる、優勝の喜び」

“48歳の少年”、中嶋常幸が語る夢

これで、生涯通算47勝目。
そのひとつひとつを振り返るにつけ、「優勝の深みは、いっそう増していることがわかる」と中嶋はいう。

「今は昔より、ツアーのレベルはどんどん上がって、勝つのが本当に難しい時代。
そんな中で、48歳になってなお、勝てる喜びは味わい深いし、充実感も、深くなっていく。そんなことに、最近、ようやく気が付いたね」

そして、優勝の深みが増すほどに、夢は再び世界へと、膨らみ続ける。
次週は、あのタイガー・ウッズが日本ツアーに参戦。
「ぜひとも3、4日目に一緒の組で回り、日本にはこんな年齢になっても、こんなフレッシュな選手がいる、ってこと、やつに認識させたいね」
と、世界ランクトップに、その存在を知らしめられることを、今から心待ちにする。

さらには、4大メジャーの、マスターズトーナメント。
ここ数年は、ずっとテレビ解説として、かの地を訪れているが、完全復活をとげた今、「ぜひ、選手として乗り込みたい…」と、思いを馳せる。

「夢ってさ、常に一歩一歩、追いつづけていかないと、遠ざかっていく、ばかりだと思わない?」

熱心に語る“48歳の少年”の瞳は、今回出場していたどの若手選手よりも、キラキラと輝いていた。

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