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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2012
注目の賞金レース、40代の2人の初日は明暗
ボギーなしの68をマークして、7位につけた藤田は「凄く良いスタートを切れたと思う。内容もまずまず合格点をあげられる。他の選手も伸びているので、自分ももう少しという思いもあるけれど、内容を考えると、OKをあげないといけない」。
人生初の賞金王獲りがかかるが、「それはあくまでも一生懸命にやった結果」と、それに関しては素っ気ない藤田は、今週になってエースパターを、この大事な時期にもかかわらず「2番手のセンターシャフト」に変えたし、ボールもアイアンも、すでに来季を見据えて、新しいモデルを試しているが「今は毎年、そういう時期で。今のうちに試合で試さないと、分からない部分があるので」と、人生の大一番も例年どおりにこの終盤戦を過ごしている。
先月は、色濃く見えた体の疲れも、太田敦トレーナーの万全のケアで、誰もが疲労やケガを抱えるこの時期も、「痛いところはひとつもない」。気力も充実している。
最終日に、試合で師匠と回る貴重な機会を得た2週前の三井住友VISA太平洋マスターズ。
上がりの4ホールで連続バーディを奪った藤田に、芹澤信雄は「スイングも、悪いところはひとつもないよ」とのお墨付きをもらえたことで、弟子のモチベーションも一気に上がった。
先週のダンロップフェニックスは宮崎から、今回は静岡の自宅には帰らずに、スケジュールに余裕を持たせてそのまま高知入りしたことも、良かった。「ここも、宮崎も。時間がゆっくり流れていくようで、良い時間が過ごせている」と、そこはかとなく余裕が漂う。
対して、賞金ランク2位の44歳は、少々厳しい状態だ。
宿泊先の部屋が乾燥気味なのか「声が…。体調不良です」と風邪気味の症状に、この日74の2オーバーは、88位と出遅れた。
「スコアを求めるような状態じゃなくて」。
早く本調子に戻して、巻き返さなければ。