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関西オープンゴルフ選手権競技 2011
豪州のネベン・ベーシックが61をマーク
前半の9番パー5は、左奧のラフから打った3打目のアプローチを直接入れた。
16番では197ヤードの第2打を、6番アイアンで8メートルに乗せた。これをねじ込むイーグルも含め、上がりの4ホールで一気に5つもスコアを縮めた。
17、18番でもやはり8メートルのバーディを立て続けに沈めて、2位と4打差。2日目にして、早くも独走態勢の通算13アンダーをマークした選手が「このコースはフェアウェイが狭くてすごく難しいね」とぼやいても、なんだか説得力がない。
「今日はドライバーもアイアンも、パットも完璧。本当に良いゴルフが出来たよ」と、涼しい顔で笑った。
昨年のファイナルQTでランク37位につけて、今季本格参戦の“ルーキー”は、5歳からゴルフを始めた。オーストラリアはシドニーの自宅は、すぐ目の前にパブリックコースがあり、「学校が終わったあと、夕方からほとんど毎日回ったよ」と恵まれた環境に育ったが、シドニー大学ではゴルフ部にも所属せず、もっぱら勉学にいそしんだという。
経営学を極めながらもしかし、卒業後はやっぱりゴルフの道へ。「だって机に座って働くよりも、ゴルフで稼いだほうがずっと楽しいじゃない?」。ハンディキャップも+2まで上がったことで、プロ入りを決意。
そして2005年には、念願のプロ転向を果たして母国ツアーやアジアンツアーを回るうち、「日本ツアーの素晴らしさ」を噂に聞いて来日した。
実際に来てみると、「噂以上に素晴らしいコースコンディション。人々は優しいし、当分、日本を離れるつもりはない」と、外国人選手にありがちな、日本ツアーを足がかりにしてアメリカへ、という道筋は、今のところは彼の頭にはないようだ。
「今年の目標は、もちろん優勝すること。その自信もある」と、きっぱりと言い放つ。
1日10アンダーに勢い付いて「このまま勝ちたい」と思うのも当然だ。