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ANAオープンゴルフトーナメント 2012

金亨成(キムヒョンソン)が2勝目のチャンス

前半は「ハンパじゃない」。見事なスコアカードだ。「パーは3番のひとつだけ」。まあ、忙しい9ホールだった。

1番で3メートルのスライスラインを沈めると、2番はティショットが木の根元。
でもすぐ4番で、3メートルのフックラインを入れて取り返すと、そのまま7番まで怒濤の4連続バーディだ。

折り返して後半の11番では12メートルもの長い距離をねじ込んだ。
1日9つのバーディは、自己最多記録に「ほんと、ハンパじゃない」と、毎度お馴染みのフレーズも、滑らかに出て来る。

悲願の初Vを挟んで、先週まで4戦連続のトップ10。その好調ぶりに拍車がかかった。この日3日目は大親友と同じ組。
上井邦浩は、デビュー年の2004年。開幕戦で一緒に回って以来、意気投合した。今でこそ、日本ツアーは韓国人選手が目白押しだが当時はまだそれほどでもなかった。

「ひとりぼっちでいる僕を、食事に誘ってくれたり、本当にいろいろ親切にしてくれた」という恩人とのラウンドは、楽しくリラックスして回れた。

そして、迎える最終日も楽しみだ。
2打差の2位につける藤田寛之は大先輩だが、同じウェアメーカーという縁もあって、親しみを感じている。
「ゴルフは強いですけど、普段はとっても優しい人。大好きなんです」。

その藤田は金をして、「いまもっとも調子が良くて、手強い選手」と警戒しているとはつゆ知らず、「明日も本当に楽しみ!」とツアー通算2勝目をかけたV争いにも、プレッシャーは微塵も感じていない。

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