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倉本昌弘が欧州シニアで優勝

選手会長が欧州で存在感を見せた。オランダのロイヤルハーグ・ゴルフクラブで行われた欧州シニアツアーの「バン・ランスコット・シニアオープン」で、倉本昌弘が逆転優勝を果たした。

通算3オーバーは、首位と1打差の2位タイで最終日を迎えた倉本は、10番のバーディで首位に踊り出ると、ベストスコアの69をマーク。
風が強いリンクスコースはタフな条件に、スコアが伸び悩む中、2位と2打差をつけて見事に逃げ切った。

デビュー当時から、小柄ながら鍛え抜かれた肉体をして小さな“ポパイ”と呼ばれた。無類の天才肌は、まだアマチュアだった25歳に、80年の中四国オープンでプロを押しのけてツアー優勝を飾った。石川遼が、15歳でアマチュアVを飾る27年も前の偉業である。

また、2010年に石川遼が、58のギネス記録を達成するまでは、倉本が2003年にマークした59が、ツアー最小ストロークだった。

56歳を迎えた今も、小気味よいコントロールショットには一点の陰りもない。
2010年に優勝を飾った「ハンダカップ・シニアマスターズ」は日本での開催(埼玉県・おおむらさきCC)ながら、日本と欧州の共催だったため、これが欧州ツアーでのV2となる。

「今日は風がすごく強かったけれど僕は小柄なので。風も頭の上を吹き抜けていったんでしょう」。今季は、ジャパンゴルフツアーの選手会長としても奔走する倉本が、ユーモアたっぷりの優勝スピーチで、欧州のゴルフファンを喜ばせた。

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