『カメイ・星野英正ジュニアゴルフ教室』は、出身地である宮城県の子供たちに少しでも恩返しをしたいという星野英正の強い思いと、星野をサポートするカメイ株式会社のご協力により毎年開催され第5回目となる今回は、星野先生とともにインストラクターの神保芳人ティーチングプロ、後藤美希子ティーチングプロ、池田早苗ティーチングプロにも協力を頂き、県内の小学生と高校生の男女44名のジュニアが参加して開催された。
毎年、星野とともにこのジュニアゴルフ教室を開催するカメイ株式会社は、明治36年の創業以来地元宮城県の地域産業と暮らしの発展に貢献する地域密着型の企業として知られる。地元地域への社会貢献活動の一環としてスポーツ部門でも幅広くサッカー、野球、バレー、バスケットボール等々のジュニアイベントを数多く開催している。星野をサポートしている企業としてゴルフ部門でも地元のジュニア育成のために何か協力ができないか、という願いにより星野とジュニアゴルフ教室を開催することになった。
昨年、今年と悪天候により星野の出身校である東北福祉大学ゴルフ部の指定練習場として指定されていた思い出深い場所でもある「宮城ゴルフガーデン」のゴルフ練習場で開催しているが、通常は自然がいっぱいのゴルフ場に足を運ぶ機会がないジュニア達に実際に来てもらって、伸び伸びとゴルフというスポーツに触れて実感してもらいたいという事により昨年40回大会を迎えた「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の会場となっている利府ゴルフ倶楽部で開催している。
星野はこのジュニアゴルフ教室とは別に、一昨年の7月に宮城県牡鹿郡の女川町立女川第ニ小学校訪問、そして昨年は8月にカメイ株式会社の協力も得て宮城県亘理(わたり)郡の山元町にて行われた小学生対象のスナッグゴルフのイベントにも参加しており、地元宮城県のジュニア達にかける思いは誰よりも強い。
3月初旬とはいえ東北地方の宮城県はまだ寒い。冷たい強風が吹き荒れる中、ゴルフ練習場に宮城っ子たちは元気よく訪れると、緊張した面持ちで受付を済ませ星野先生とご対面。ジュニアのみんなと挨拶をして寒さを吹き飛ばそうと星野の音頭でまずは準備体操。「ゴルフを始める前には必ずストレッチをして体を温めてください。」と声をかけ、みんなでウォームアップ。体が温まったところで星野先生の模範ショットの披露となった。アイアンで左から右へ、右から左へと変化を付けるボールを打つ。「アイアンショットは、ボールを正確にコントロールして狙ったところに打つことが大切」。次にドライバーでボールを打ってみせる。迫力あるドライバーショットに子供たちは目を輝かせてボールの行方を追った。
ジュニア指導に情熱を傾ける星野には、こんな思い出がある。それは中学2年生のとき。ジャック・ニクラウスが来日した際に参加したジュニアレッスン会で、ニクラウスから「パーフェクト!」そのスイングを褒められ、照れくさいながらも誇らしかった事が今でも強く印象に残っている。そして翌年の中学3年生のとき。イベントで中嶋常幸と一緒にラウンドする機会があり、緊張してプレーした18ホールのラウンドで、中嶋のショットや技術を目の当たりにして衝撃を受けたほか、褒めてもらったことが嬉しかった。そんな自身のジュニア時代と重ねながらの指導では、一人ひとりに声をかけながら、子どもたちよりも目線を下げてのワンポイントアドバイスで、ボールの位置やヘッドの方向など、じっくり時間をかけて的確な説明を行った。
この日のジュニアゴルフ教室を終えた星野は「こんなに寒いのにみんなとても元気で、逆に子供たちから毎年元気をもらっています。もっとゴルフの楽しさを知ってもらいたいし、プロを目指す人達がもっと県内から出てほしいです。」と語り、未来のゴルフ界を担うジュニアゴルファーへの期待を込めた。閉会式では「今日皆から教わったことを練習してこれからもゴルフを続けて行ってもらって楽しんでもらいたいと思います。将来この宮城県出身の子供たちからスーパースターが出てくれるのが自分の夢です。」と子供たちに向けメッセージを送った。
今年の星野の顔つきは、ここ数年にはない気合が入った表情となっていた。シーズンオフは海外にはいかず国内でトレーニングを続けてきた星野。国内ツアーの賞金ランキングに加算される3月14日開催のタイランドオープンから星野英正の2013年度ツアーは始まる。
ここ数年”優勝”という二文字から遠ざかっている星野だが、子どもたちの応援を背に今年こそ宮城県の地元のジュニア達へ優勝の報告をしてくれるに違いない。
<イベント実施概要>
日時: 2013年3月2日(土)
主催: カメイ株式会社
共催: 株式会社宮城テレビ放送
特別講師: 星野英正
講師: 神保芳人、後藤美希子、池田早苗