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2003年チャレンジトーナメント開幕今季第1戦は今週17日から始まる『プロギアカップ(関東)』

今季開幕戦『東建ホームメイトカップ』で、チャレンジトーナメント出身の選手が大暴れした。昨年同トーナメント賞金ランク2位の増田伸洋だ。 
強風吹き荒れた最終日は、幾度もショットを曲げながら、アプローチ、パットで耐えしのび、最後まで優勝争いを繰り広げて自己ベストの2位タイに食い込んだ。目標の初シード入りにも一 歩大きく近づいて、「去年より、ずっとレベルアップしていることが、自分でも感じられた」と、納得顔で今季初戦を終えた。
流通経済大学附属柏高校3年時、ラガー(フルバック)として数々の名門大学から誘いを受けながら、すべてを蹴ってプロゴルファーになることを決意した。当然のことながら、いきなりの転向に周囲は驚き、当時、交際を続けていた聖子夫人にも「いったい、何をする気なの?!」と目を剥かれたが、本人にとっては親孝行のつもりだった。
父親が経営する双伸ゴルフセンターに、「看板プロがいない」と嘆いていたことを知っていた増田は、「じゃあ、俺がなるよ」。それまで一度もクラブを握ったことがなかったものの、持ち前の運動神経でカバーして3ヶ月で96をマーク。1年で70台を出し、めきめきと腕をあげていったのだった。そのころ、日大ゴルフ部が練習場として、双伸ゴルフセンターをたびたび利用していたことも幸いした。
常に目の前にお手本がいることで、良い刺激になったのだ。当時、部員にはトップアマとしても名を馳せていた宮本勝昌などがおり、「追いつけ追い越せ、という気持ちで頑張れた」と振り返る。今でも宮本は、増田の目標とする選手の一人だ。「とにかく、少しでも早く彼に追いつきたい」。その一心で、日夜練習に励んできた。
デビュー3年目。ゴルフに打ち込むあまり、結婚後もまだ、夫人の聖子さんをどこにも連れていってあげていないことが目下の懸念事項だった。今季開幕戦で得た賞金の使い道を報道陣に聞かれ、「温泉旅行にでも行きます」と即答した増田。このオフのひとときは、生まれたばかりの長男・康輔君(4ヶ月)と連れ立って、”家族サービス”にも、励んでいることだろう。
※増田を輩出したチャレンジトーナメントが、今年も開幕する。今週17日から2日間の日程で始まる『プロギアカップ(関東)』は賞金総額1000万円をかけて、茨城県のワイルドダックCCで熱戦が繰り広げられる。今季チャレンジトーナメントは全9試合。ここから、来季レギュラーツアーへの出場切符を手に入れる選手は果たして・・・?
当ホームページ上でも結果速報をお知らせします。お楽しみに! 

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