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ワールドカップ2日目
年長の谷原秀人が牽引した。前半の3番はパー3で、ピンそば1メートルのスーパーショットでバーディを奪い、「あれで行けるかなという雰囲気が出た」と、さっそく好感触をつかむと後半は10番で6メートルを沈めて、完全に火がついた。そこから3連続バーディで、急浮上した。
しかし熱いプレーとは裏腹に「ちょっとしたミスがボギーにつながる。3連続を奪ったにしろ、次のホールでベストなショットを打つことを考えていた」と心は至極冷静に、同組で回ったフランスのビクトル・デュビッソンが、かたわらでパターやアイアンをそこら中に投げつけるご乱心にも「“やっとけ、やっとけ”って。慣れているから。アメリカでやっていた経験もある。穏やかなのはアジア人だけ」と、外野に徹して涼しい顔で、淡々とフェアウェイを歩き続けた。
この日も71で回ったペアの石川遼を引っ張る67をマークして、個人成績では5位タイに浮上。
伊澤と丸山が2001年にもたらした世界制覇にも一歩、大きく近づいたが「欲を出した瞬間にスコアを作れなくなる気がする。1ホール、1ホール大事にいきたい」と谷原が言えば、石川も「このコースはガンガン行けるコースではない。基本的に我慢が必要。とにかく谷原さんの足を引っ張らないように、僕が我慢しないといけない」と、気合いを入れ直していた。