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チャリティフレンドリーゴルフ大会が10年の歴史に幕(3月11日)

柴田さんご夫妻
今年で10回目を迎えた、チャリティフレンドリーゴルフ大会が、兵庫県のオリムピックゴルフ倶楽部で開催され、トーナメントの運営を支えるボランティアや、プロゴルファーなどが参加して盛大に行われた。

このイベントは、関西地区でトーナメントの運営を支えるボランティアの有志による大会で、年に一度、ボランティアとプロが触れ合う機会を作ろうと始まったもので、今年は35名のプロの協力を得て、総勢140名が出場するビックイベントとなった。

この大会の実行委員長を務めるのは、プロゴルフトーナメントのボランティアとしては草分け的な存在の、柴田英雄さんと奥様の淳子さん。

ご夫婦は、1994年に兵庫県のゴールデンバレーゴルフ倶楽部で開催された、PGAフィランスロピートーナメントの際に、ゴルフ場からのお声掛けがきっかけで、初めてボランティアとして参加した。当時、まだボランティアがほとんど定着していない時期のことだ。

以来、その魅力にはまり、翌年からは、ティショットの平均飛距離を計測する、ドライビングディスタンスの業務にも協力して頂くなど、各トーナメントでの運営の主体が、学生アルバイトからボランティアへとシフトしていくのと連動して、歴史的、実績的に、ご夫妻はその中心的な役割を果たしてきた。

その一方で、ボランティアの中には、プロと話す機会も少なく、接点が少ないことも感じ始め、この大会の開催に向けての準備が始まった。

そして迎えた第10回大会。
柴田ご夫妻はある決心をもってこの日を迎えていた。それは、区切りの10回大会で幕をとじる、という決心だった。

英雄さんは閉会のご挨拶で、「10年前、如何にすればお役にたてるか、そして喜んで頂けるかを考えました。プロとの相互理解のもと、お互いの融和、そしてプロの目線の観点で考えました。そしてこの大会を10年開催してきて、開催の趣旨や目的を皆さんに充分ご理解頂けた。これにて幕。」と締めくくった。

そして最後に、「10年間、大会の実行委員として支えてくれた17名を紹介します。」と壇上で整列すると、会場からの鳴り止まない拍手で労いを受けた。

英雄さんの挨拶のあと、淳子さんもマイクを握り、「あっという間の10年間。主人の失敗は妻の責任。皆さんにお詫び申し上げます。」とスピーチして、会場を和やかに笑わせた。

参加した、JGTOアドバイザリーコミッティの高橋勝成は、「年始を迎えて、選手、ボランティア、関係者が交流する大切なイベント。勝紀杯スナッグゴルフ大会でも運営を支えて頂いており、何かの機会に恩返しがしたいが、こういう機会を頂いて、声をかけて頂いてありがたい。今回が終わりではなく区切り。また早く第1回が始まることを期待しています。」と話した。

地元から8回目の参加となる中川勝弥は、「いよいよシーズンが始まる、というイベントが終わって寂しい。しかし、また続くと思うし、来年以降も続けてほしい。協力してくれるボランティア、応援してくれるファンあってのプロ。とても感謝しています。」と語った。

また、水巻善典は、「柴田さんご夫婦がトーナメントにいらしてから、ボランティアが根付き始めた。選手の誰が好きとかではなく、ゴルフが好きでトーナメントが好き。そして若い選手も応援してくれている。来年以降は、ボランティアさんが立ち上げるのではなく、若い選手たちから立ち上げるようになったらいいですね。」と話した。

イベントを終えて英雄さんは、「ホッとした気持ちと、来年できない寂しさ、みんなと会えない寂しさが入り混じっている。10年間、プロや参加者には、我々の想いや願いに共鳴して頂いた。」と、感謝の気持ちでいっぱいだった。

大会は幕を閉じたが、体が元気なうちは、トーナメント会場に通ってのボランティア活動は続けていかれるそうで、今年も柴田ご夫妻の素敵な笑顔が会場で見られそうだ。

■大会概要
主催:ゴルフトーナメントボランティア有志の会
後援:一般社団法人日本ゴルフツアー機構
協力:社団法人日本プロゴルフ協会、JGTO選手会有志、オリムピックゴルフ倶楽部

■チャリティ
大会参加費の一部が、①JGTOを通じて東日本大震災復興支援金として、②高橋勝成プロが主催する。勝紀杯スナッグゴルフ大会への支援として、③ブルークローバーJOYXオープンを通じた前立腺ガン撲滅のために、それぞれ活用されます。

  • 大会ではプロとボランティアが楽しくラウンド

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