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ダンロップフェニックストーナメント 2013

金亨成(キムヒョンソン)は「ハンパない」を連発

ルーク(左)のパッティングには、金(右)も脱帽。「ハンパないッス!」
いつも得意のフレーズを、この日は何度つぶやいたことだろう。「もう、ハンパじゃないっすよ」。確かに。ルークのパットはハンパない。「長いのだけじゃない。下りも、ラインもハンパないのを入れてくる」。それでも、なんとか食らいついていた。「前半は、僕、勝ってる内容だったけど、バックナインはもう、はあ・・・、さすがに世界のプレーヤーは違いますね」とつくづく言って、また「ハンパじゃない」。

しまいには、笑いが出てきた。金がどうにか3打差まで詰め寄って、迎えた14番だ。8メートルのバーディトライを決められた。「僕はもう、シビレてきましたよ」と、なんだかおかしくなってきた。
次の15番で、ルークが珍しくティショットを曲げてボギーも、付け入る隙にもならなかった。

どこからでも魔法のように決めてくるそのパッティング技術には、呆れるばかりでついに金は自滅をした。17番のパー3ではティショットを右の林に打ち込み脱出の2打目も木の根元にくっついた。ダブルボギーで完全なる敗北に、「今回も、神様は僕を選んでくれなかったけど」。
ハンパないルークのパットには、今季好調の金にさえ、手も足も出なかったが、まだ金には2試合が残っている。賞金ランキングの1位で独走する松山には今回の単独2位で、また少し差を縮めることが出来た。

賞金レースは以前、母国ツアーで裵相文 (ベサンムン)に土壇場の大逆転を食らって痛い目にあっているから、そればかりを意識して目の前の1打をおろそかにするような、当時と同じ失敗を繰り返すつもりはないけれど、これで4試合連続のトップ10入りには嫌でもそろそろ、少しその気になってきた。

「チャンスはあると思う」と、金も大逆転の賞金王を視野に入れた。
「これだけ頑張っているし、絶対に神様も見ていてくれていると思うから」。
ついに最後に女神が微笑みかけるのは誰か。いよいよ、目が離せなくなってきた。

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