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ワールドカップ最終日
2バーディ、3ボギーの72で回って個人戦では通算2アンダーの7位で、自身3度目のワールドカップを戦い終えた。
「本当に常に我慢で、難しいアプローチを寄せたりの連続。チャンスが無い中、我慢してゴルフするだけ。もう少しピンに対して打って行けたら」と、反省しきり。「自分に足りないものが多すぎて嫌になる」。一方で初日から2日間、同組で回った韓国のK・J・チョイから、「アメリカに戻って来ないの?」と聞かれて、「まだ無理です」と、苦笑いで答えながらも、谷原には再び世界への思いを熱くする4日間となったようだ。
そして石川遼は、最終ラウンドで「69」をマークして、個人戦では通算3アンダーの5位タイで初出場の世界戦を終えた。期間中でもっとも風が強かったこの日は出だしの1番で4メートルを沈めてバーディで飛び出したものの、そのあとしばらくパーを拾い続けるゴルフに「今日は我慢していくのに精いっぱい」。
それでも終盤には、隣の15番で谷原がピン左2メートルのバーディを沈めた直後の17番で、石川が8メートルを沈めてみせて「そこで感じました、団体戦の雰囲気を。日本代表の2人が上(の順位)でやっていて、モチベーションが上がった。あ、自分たちはここまでやれるんだ、と思えた」。
2016年のリオ五輪の前哨戦とも言われる国別対抗戦で、仲間と日の丸を背負って戦う醍醐味も味わうことが出来た。
個人戦ではジェイソン・デイが地元V。また団体戦も、スコットとの合計ストロークで豪州が2位のアメリカに10打差をつける圧勝にはとうてい及ばなかったが、石川も3バーディ1ボギーのゴルフで善戦した。
「ずっと張りつめていると持たないコース。ショットに入る前にオフになっているスイッチをパッと入れて、集中した」と、気持ちの切り替えも見事に、今年から世界ランキングにも加算される大舞台で、「そこそこ良いプレーはできた実感はある」。
手応えを手土産に、この足で帰国。次週はホスト試合でもある「カシオワールドオープン」に出場する。さらに翌週の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に出るためには、優勝する以外に道はほとんど残されていないが「いま取り組んでいることを変えずにやっていきたい」と、残されたチャンスにも気負わす挑む。