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ダンロップフェニックストーナメント 2011
グレーム・マクダウエルは「優勝を目指す」
昨年の全米オープンは、屈指のペブルビーチ・ゴルフリンクスで、劇的V。
初のメジャー制覇は「世界中の人たちに知られる」こととなったが、同時に生活は一変した。
毎日の取材攻勢。スポンサーへの対応も、すべては初めての経験に、断るすべも知らず、来る者拒まずの日々に、練習どころではなくなった。
「慣れていなかったので、どう振る舞うべきかも分からなかった」。
顕著な例が、今年3月のアーノルドパーマー招待だ。
住まいを構えるオーランドはもはや地元といってもいい大会。会場のベイヒルクラブは、自宅から車で20分にもかかわらず、「万全の体勢で臨めるはずの試合で予選落ちをした」。
あいかわらず、週の初めにCMの撮影を入れるなど、ゴルフ以外の仕事に追われて、準備不足が原因だった。
そんなことを繰り返して、悟った。「依頼を100%、受けることは無理なんだ、と。僕がしなければいけないことは、メディアやスポンサーの間で有名になることではなく、ゴルフで結果を出すことだ、と」。
そういう意味でも、「非常に学ぶところが多かったのがこの1年」。
痛い目にも遭いながら、学習したマクダウエルは秋以降に徐々に、自分を取り戻していった。
10月はアルフレッドダンヒルリンクル選手権の3位を皮切りに、先の世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」でも3位、そして先週の欧州とアジア共催のバークレイズシンガポールオープンでも13位など、まさに上り調子でやってきた。
今季から、SRIスポーツと用具契約を結び、ホストプロとして立つこのダンロップフェニックス。
「“初年度”に宮崎に来て、良いプレーをすることが、今週の僕の最大の使命」と、その自覚も十分。「優勝を目指します」と、言い切った。
今年の全米オープンは、仲良しの後輩のロリー・マキロイが、後を受け継ぎメジャー初V。また今大会は2006年のチャンピオンで、メジャー3勝のパドレイグ・ハリントンら、いま勢い目覚ましい北アイルランド勢の一角を担う32歳が、日本初制覇を目論む。