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ANAオープンゴルフトーナメント 2004
倉本昌弘「僕ら刺身のツマだって、絶対になくてはらないもの」
「刺身のツマに、優勝はありえないんです」と言いきるのには、日本ゴルフツアー機構の副理事長として、「もっとゴルフツアーを盛り上げたい」という熱い思いがこめられている。
「・・・というか、49歳が簡単に勝つようなツアーじゃダメ、ということです。かといって、フレッシュな若手だけでもダメ。僕らベテランの味を楽しみに見に来てくれるお客さんもいるのだから。ツアーが本当に面白くなるためには、僕らツマだって、絶対になくてはならないもの。あらゆる世代が個性を発揮することが、ツアーの発展につながるんです」。
インタビューの席で力説したマッシー。
シニア入りを目前に控えたポパイの頭には、「いかにして、ツアーを盛り上げていくか・・・」常にそのことが頭にある。
その活動はコース外にもおよぶ。
たとえば、今年春から山口県の萩国際大学で客員教授として教鞭を取り、自身の経験をもとに、学生たちにゴルフの面白さ、奥深さを伝える試みをしている。
もちろん、本業でもその力を発揮することは、何よりの広報活動になる。
昨年、ツアー新の59を記録してからまもなく1年。
あのとき使っていたものとヘッドの形状こそ違うが、種類の同じ中尺パターを今週、再び引っ張りだしてこの日3日目は16番で10メートルを入れるなど、パットが好調。
18番では、フェアウェーから残り113ヤードの第2打を、ピッチングサンドで2.5メートルにつけるなど「先週あたりから、ショットも良くなってきたんですよ」。
本人は「・・・でも優勝は、ないけれどね」と繰り返したが、ここで“ミスター59の1周年V”をあげれば、ツアーの宣伝効果もバツグンだ。