今週は、心持ち肩を落として、脱力感たっぷりで歩く姿も作戦だ。「先週は調子が良いからと意気込んでやったらダメだったので」。今週は、あえて気合いを入れずに、リラックス。

「･･･でも、実際はそれもどうなんですかね」と苦笑い。この日は５番で、３パットもあったし「昨日は17番でダブルボギー」も、また３パットだった。昨年は２年連続の平均パット数１位は、さすがのパット巧者もここＡＢＣのグリーンは手強い。
「ここは多分世界一の速さ。マスターズより、速いと思うな完全に」と、この日もまた14フィート以上を記録しているという高速グリーンへの警戒を強める。

今大会は、谷原にとっては忘れられないトーナメントだ。妻の絢香さんと初めて出会ったのがこのコースだ。当時、アイドルグループで活躍していた絢香さんと、２００８年のプロアマ戦で回ってひと目惚れ。猛アタックの末に翌年７月に結婚。

また、絢香さんは毎年この大会で、誕生日を迎える。今年は前日初日も、「それどころじゃなくて。パーティもプレゼントもまだ」と、遅れた分だけうんと奮発したい。

「つまらないミスを出来るだけ減らしていい加減勝ちたい」。今季は６度のトップ10入りも「10位とかはもういらない。疲れましたよ」。今年のバースデーウィークこそ、ツアー通算11勝目で決める。

• 谷原 秀人