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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2014
李尚薫(イサンヒ)は2罰打で、2位に
対象となったのは、11番のグリーン上。2打目をグリーン手前の深いラフに打ち込み、ボールの捜索に思いの外時間がかかって、探し始めてから4分55秒後と、制限時間まであと5秒のところで見つかったまでは良かったが、アプローチをして長いパーパットから、返しのボギーパットを打つ直前に、問題の行為があった。
テレビを見ていた視聴者からの問い合わせが大会本部に入った。
李が手でライン上を押さえつけるしぐさをしたのではないかという。
V争いの真っ只中ということもあり、精神面への影響を考えて本人への確認は、ホールアウト後になされた。
VTRを何度も巻き戻して、事情を聞いた。韓国語の通訳も交えて、約20分と裁定には、十分に時間も割かれた。
大会ディレクターの中島和也と競技委員長の古山聡によると、「本人は手で払っただけ」と、答えたという。
しかし、画面で見ると、最初に指の背でグリーン面を押さえつけて払い、再び押さえつける行為があきらかに見られたという。
競技委員8人全員の目で確認をしたという。
本人は押さえつける理由がないし、そこはピッチマークではない、と主張したそうだが押さえつけるという行為自体が、ゴルフ規則16ー1の「パットの線に触れること」の定義に抵触していると、判断された。
「それは、世界共通のルールであり、それがトーナメントリーダーであろうが、予選落ちの選手であろうが、どういう状況であろうとも、規則に則ってジャッジするしかない。競技委員会では明らかな違反行為として判断した」(中島、古山)。
「ルールのことは、分かっているので、今回もそんなつもりでやったわけではなかったのですが・・・」。裁定が下りたあとも、李には合点がいかないようだったがそれでも、「これを機会にまた成長した姿を見せたい」と、前を向くしかなかった。