記事
「Hitachi 3tours Championship 2014」にてジュニアサミットを開催(12月14日)
ゴルフ初心者にはスナッグゴルフ体験会、ゴルフを経験したことがある子には実際のゴルフ体験会を、というように、ジュニアのレベルに合わせた各種イベントが行われた中で、もっとも上級者向けなのが「ラウンドレッスン会」だ。
このラウンドレッスン会は、PGA、LPGA、JGTOからそれぞれ2名ずつ、計6名のプロとラウンド出来る、これからプロを目指しているジュニアには夢のようなイベントとなっており、すでに全国各地で実績のあるジュニアゴルファー18名が参加して行われた。
我がJGTOからは、今シーズン1年を通して安定したプレーを見せ、賞金シード復帰を果たした増田伸洋(ますだのぶひろ)と、チャレンジトーナメントで初優勝をあげ、来季ツアーの出場権を獲得した津曲泰弦(つまがりたいげん)の2名が登場。試合中にはない、和やかな雰囲気の中それぞれスタートしていった。
増田と一緒にラウンドしたのは、高校生たち。中には増田よりも身長が高い参加者もいて、そういった意味でも将来性十分なジュニアたちとのラウンドでは、例えば355ヤードのパー4では、それぞれ1本のみのクラブでプレーをさせたり、いつもの持ち球とは逆のボールを打たせるなど、一種類の球種しか打てないジュニアが多いので、頭を使うゴルフを学んでもらうように心がけたという。
グリーン上では、パットのラインについて、ボールからカップまでの線上だけがパットのラインでなく、カップの向こう側もパットのラインなので、オーバーした場合を想定して、ラインを踏むことがないような気配りまでしっかりと、と丁寧に指導していた。
小・中学生の混合チームとのラウンドとなった津曲は、2008年のドライビングディスタンス1位の飛ばし屋だが、その津曲をして「めちゃくちゃ飛ばす」と驚かされた参加者たち。やはりまだ、粗削りなところもあるが、今は怖がらずに大きなゴルフをしてほしい、そして今後はグリーンの読み方や状況に応じた番手の選び方、ショットのバリエーションなどを勉強してもらえれば、と語っていた。
参加したジュニアたちも、「持ち球ではない球筋を打つ練習が参考になった」、「プロはリズムを作るのが上手かった。打つまでの時間はいつも同じだった、リズム感の大切さを学んだ」、「プロは大きなミスが無く、常にショットが安定していた」など、一緒にラウンドしなければなかなか分からないことに気づくことが出来たようだ。
増田は最後に、「みんなプロを目指しているそうで、是非頑張ってほしい。道具の進化もあり、曲がらない淡白なゴルフになっているが、試合ではスライス、フック、高い球、低い球、色々な球が求められるので、違う球種を打つ練習をすることにより、ゴルフの幅が広がります。さまざまな技術を吸収して、一回りも二回りも大きく成長してほしい」と結んだ。
今回、本戦に参加していたLPGAチームの成田美寿々さんも、過去にこのジュニアイベントに参加していたとのことで、近い将来、今日参加してくれた子供たちとツアーで優勝争いをする日が来るかもしれない。参加した増田、津曲とも来季へ向けいい刺激を受けたに違いない。