大会開幕前日の2日のプロアマ戦は、12月並みの冷え込みに、まるで毎年のシーズン最終戦を彷彿とさせて、「シリーズみたい」と、おっと自ら口を滑らせた。

谷原は「ゴルフ日本シリーズＪＴカップ」のことを言ったのだが「シリーズ」といえば、今はまだ「思い出したくない！」。つい先日の苦い記憶を連想させる。

先週、終わったばかりといえば、そうプロ野球の「日本シリーズ」だ。
残念ながら、ライブでは見られなかった。
中国上海で、ヤキモキしていたのだが、先週金曜日のふいの終戦は、ほんとうにショックだった。「というか、あんな負け方するのかと、アタマに来ました。采配に納得いかない」。愛する地元広島カープが不本意な形で日本一を逃して「信じられない」とぶつぶつと、世界ゴルフ選手権ＨＳＢＣチャンピオンズの会場で、テンションもだだ下がり。

それにつられたわけではないが、自分のゴルフも冴えずに、しかも劇的大差を飾ったのは、大学の後輩だ。

「もう、凄いとしか言いようがない」と、絶句した。
「ヒデキは正真正銘のワールドランカーですね」と絶賛した。松山に、刺激を受けるなどというのも、もはやはばかられる。
「次元が違いすぎて。比べることすら恥ずかしい」と完全脱帽で「もうすぐメジャーも獲ってくれると思うし、獲って欲
しいと思います」。
可愛い後輩の活躍を、最後は心から応援する気持ちで帰ってきた。

そんなこんなで先週もいろいろあって、今週は連覇がかかるが「そんなことすら忘れていた」と、2007年にはやはりこのコースで行われていたサントリーオープンを制して“2勝”のここ「総武」に戻ってきても、まだいまひとつ気合いが入ってこないが、目下ランク2位につける賞金レースもここからが佳境だ。

• 谷原 秀人