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谷原、宮里、池田は苦しい幕開け

日本勢の3人は、序盤から苦しい展開となった。谷原秀人は、「出だしからボギーボギーで、精神的にきつかった」と、息を吐く。

池田勇太はコースに出るぎりぎりまで、早い組のプレーをテレビで見ていた。そのときはまだ、昨晩の雨が残っていた。その影響で「フェアウェイも転がらない。グリーンもかなり柔らかくてバックスピンがかかっている状況」。そんなふうに予見しながらコースに出たが、池田のスタートと共に、みるみる天候が回復してコンディションはあっという間に本来の状態に戻っていったという。

「グリーンは弾むようになり、フェアウェイも朝は芝に入っていくのにだんだん固くなり、入っていかなくなった。回っている中で、戸惑い、修正するのに時間がかかってしまった」。
10番ではラフに食われた4打目も、グリーンに乗せられずにダブルボギーを打った。

宮里優作は序盤、ショットの不振に苦しんでいた。「今日は最初フィニッシュも取れなくて。ティショットが毎回、視界から消える。どうしよう、今日上がれるのかな、と」。
前半の9ホールは3人とも誰一人としてバーディが獲れないという、重苦しい状況もやっと池田が14番で、最初の風穴をあけた。
パー3のティショットで2メートルのチャンスにつけると、次の15番パー5を連続バーディとして、ガッツポーズも飛び出した。

宮里もまた、13番から連続バーディを奪った。「なかなかうまくいかなくて、5オーバーくらいの感じ。内容とスコアは一致していない」と反省しながらも、「メジャーの初日に久しぶりに恵まれた」と宮里も、池田もまた、こちらは揃って18番で、笑顔のバーディ締めに思わず安堵がこぼれた。

イーブンパーで上がった宮里。
「グリーンを外しても、ナーバスにならずにどうやってパーを取ろうか、と。精神的に良かったのが大きかった」と、今季は国内ツアーで2勝を挙げて、目下賞金1位の充実は、リンクスコースでも健在だ。
1オーバーで初日を終えた池田もうなずく。「明日は1打でも楽なところからスタート出来る」。

ただ谷原は、最後まで流れを変えることが出来なかった。14番ではバンカーから打っても打っても、また傾斜で戻ってきて、脱出に3回もかかった。痛恨のトリプルボギーで7オーバーまで落ちて、「こんなに良い天気なのに何やってんだって感じですね」。
14番のバンカーショットは「ライが良かったので」と、傾斜とピンのぎりぎりのところを狙った。紙一重だった。
谷原は、とうとうひとつもバーディが取れないまま初日を終えた。「スイングのタイミングが合わなくて、パットも悪くて苦しかった。すべてが悪かった。対応できなかった」と大きく出遅れ「厳しいことには変わりない。良くなるように頑張ります」。
2日目は相当の挽回が必要となった。

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