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日本プロゴルフ選手権大会 2003
平野浩作チーフトーナメントディレクター
フェアウェーの刈り高は10ミリ、セミラフ25ミリ、ラフは50ミリ。4日間、3.2ミリの セミダブルカッ トが施される予定のグリーン上は、スティンプメーター10.5、コンパクション12と数 値的には、例年 よりやや緩和されているようだが、それもすべて選手たちの攻撃プレーを導くための 策略のうちだと いう。
ピン位置も、「これまでのトーナメントには例のない、右3ヤード左3ヤードのギリギ リの位置に切る 」と平野ディレクター。「ギリギリのピン位置は、選手たちにとっては攻めていきや すい。逆を言え ば、攻めなければとうてい優勝争いにはならないというセッティングなのです」と説 明する。
ただし、グリーン上にはかなりのアンジュレーションがあり、一筋縄ではいかない。 今年、運営委員長として大会に携わるプロの船渡川育宏も、「コースのどこからでも ピンに向かって 攻めていけるかわりに、少しでもミスす れば、ダブルボギーの危険もある。見た目より、かなりの技術を必要とされていま す。選 手それぞれが持 つ技を全部、引き出す設定です」。
今年の日本プロゴルフ選手権大会は、「攻めて行けるからこその難しさ」(平野氏、 船渡川氏)。 その危険をあえて冒し、コースとの勝負に打ち克った選手だけが恩恵を受けられる。
「各ホールに、選手それぞれの攻め方を見ることができ、今週はほんとうにエキサイ ティングなゲー ム展開が期待できるでしょう。最高の舞台が整いました。あとは選手たちがどんなパ フォーマンスを 見せてくれるかです」(平野氏)
歴史と伝統の今大会。15日、いよいよ幕が切っておとされる。
写真=左から船渡川氏と平野氏。本番直前、14日水曜日の記者会見上で。