3日目は、最終組での67でも十分に大健闘のつもりでも、相手はさらにもっと上を行った。「時松くんが、ビタビタ来るので。ゲームみたい」。

8番で、3メートルのパーパットを拾った。13番も「ショットで大ミスをしたけど、パーが獲れたので行けるかな、と思ったけれど」。

絶好調の時松との差はますます開くばかりで、「自分も行かなきゃ行かなきゃ、と焦りすぎた」と、この日はただでさえスタートからショットの当たりが悪くてなおさら気が急いて、あれだけ堪えてきたボギーをとうとう打った。

17番は、3パットのボギーで初日から続いていたボギーなしの記録がついに途絶えた。
「今日もノーボギーで行けるかなと期待していたけど。17番は打ち過ぎて、返しも外して、ガクっと来てしまった」と、ちょっぴり気持ちもそがれた。

7年前に「K's GOLF LOUNGE」でゴルフを教えるようになり、生徒さんに教えるうちに、基本の大切さを痛感してこの日も「自分も基本に戻ろう」と試みても、試合中にショットを立て直すための基本は「浮かばなかった」。
人のレッスンは上手でも、こと自分のスイングを直す難しさを改めて痛感した。
「もう一人自分がいてくれれば、良いアドバイスもしてくれるんだけど」と、41歳が笑った。
「必死で時松くんについて行こうとしたけど、追いつかなかった」と、最終日を前に5打差を許した。「明日はもう行くしかない。序盤から少しでもプレッシャーをかけて、攻めていきたい」。
最終日こそ、自分自身に良いレッスンが出来れば。

• 岩本 高志