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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2017
ご当地プロ! リッキーが初出場
「何もかも、初めてですよ」と、この日31日のプロアマ終了後も21歳は、勝手が分からず、右往左往。
まずスコアカードを出さないまま練習場に行こうとしてスタッフに呼び止められて、慌ててスコア提出所に戻ったら戻ったで、「えっ、スコアカードにアマチュアの方のサインがいるんですか?!」。
今度は一緒に回ったアマチュアの方を探して、ロッカールームを右往左往。
「なんか…戸惑っちゃいました」と、へへへと笑った。「でも、なんか、凄く楽しかったです」と、初の接待も、上々の出来だった。
なんといってもお客さんを喜ばせたのは、魅力的なその飛距離。
どのホールへ行っても「おおっ!」「素晴らしいっ」などと大絶賛されればますます、気分も盛り上がり「なんか、今日はあり得ないくらいにティショットが良かった。こんな調子が良いのは久しぶりです」。
ここ宍戸は、水戸の名門・水城高校時代から回らせてもらっている“ホームグラウンド”だ。茨城県笠間市の自宅はここから車で15分もかからず、試合中はいつもスタート前の2時間には会場に来るのが常だが「いつもコースに着く時間に家を出ても十分間に合う」。
ちょっぴり寝坊したって平気な目と鼻の先で、5年シードのメジャー戦に挑戦できる幸せ。
「毎日、母親のご飯を食べて、なんかいいですね。気持ちも楽です」。
といっても、馴染みのコースはなんせ難攻不落と呼ばれる難条件。「普段の状態でもアンダーパーで回るのが難しい」と、宍戸の怖さは嫌というほど知っている。
そこに、大会主催のJGTO会長の青木功が、どんな罠をしかけてくるか。考えただけでも恐ろしいが、「今日のティショットがあれば、アンダーパーで回れるかもしれない」。
昨季のファイナルQT1位の資格で本格参戦を果たした今年は、初戦の海外2戦でトップ10入りを果たして、やにわに注目を集めた。
QTから出ている選手が、プロアマ戦にエントリーされることは通常はまれだが、そんなところにも期待の大きさが伺える。
「それに応えるのはなかなか難しいけど、期待されているうちに頑張りたい」。
両親をはじめ、恩師や同級生の前で立派に成長した姿を披露したい。