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アイフルカップゴルフトーナメント 2004
アイフルカップゴルフトーナメント2日目 単独首位に浮上した井上信
単独首位に浮上した井上信
この日2日目のフロント9は「ティショットが曲がりまくってやっとパープレー」。だ が後半は、風が出 て来たこともあり、「少し軽めに振っていこう」と決めたら、途端にショットがまっ すぐ飛び出した。
と、同時にチャンスパットが面白いように決まる。
折り返しの1番で7メートルを入れると、4番から4連続。6番では、残り115ヤードを ピッチングウェッジ でOK距離につけてバーディだ。
最終9番も、奥から4メートルをがっちり沈めてハーフ30は通算8アンダー、単独トッ プ。
この好スコアには、気温30度を超える猛暑も気にならない。「さすがに、これだけ バーディが出ると涼 しいッスね!」とさわやかに笑った。
今年の井上は、“トップ10”入りが多い。
日本ゴルフツアー選手権と、6月の「〜全英への道〜ミズノオープン」では初日9位に つけている。5月 の三菱ダイヤモンドカップでは、2日目に首位。
「・・・でも、それもみんな3日目までの話。課題の決勝ラウンドでいつもダメで・・ ・」。
先週のサトウ食品NST新潟オープンでは3日目に3位に立ちながら、最終日の1番ホール でいきなりトリプ ルボギーを打って脱落。結局、14位に沈んだ。
「何なんでしょう・・・。意識してないつもりなのに、4日目はなぜか普通にやれないん です」。周囲に自分のプレーぶりを聞いてみると、「最終日には、いつも力が入って いる」と言われるが本人にはその自覚がなく、対処法が見つけられないでいる。
平塚哲二や神山隆志、矢野東ら普段から行動をともにしているシード選手らに聞いて もみな、「適当に やっとけば」と、そっけない。優勝争いのプレッシャーは、経験を積んで自ら克服し ていくしかないのだ。
ただ、ツアー2勝をあげている平塚を見ていて思うことは、「どんな場面でも、常に 同じリズムでプレーしていること」。ここにヒントがありそうだが、「とにかく、い ちど自分も最後まで上位に踏みとどまってみないことには・・・」いつまでも、“想像 の域”を脱することはできない。
3打差5位にはその平塚が控えていて、「井上に追いつく、というよりは落としてやり ますよ」と冗談まじりながらシビアなコメントを残しているだけに、今週はまさに踏 ん張りどころだ。