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アイフルカップゴルフトーナメント 2004
アイフルカップゴルフトーナメント3日目 愉快なキャラクターが魅力の谷口拓也が、自身初の最終日最終組に挑む
愉快なキャラクターが魅力の谷口拓也が、自身初の最終日最終組に挑む
普段から、あまり緊張するということがない。物怖じせず、いつも明るい性格がセー ルスポイント。
だがラウンド中は少々おしゃべりが過ぎて、東北福祉大の2年先輩・谷原秀人に「う るさい!!」と、叱られることもしばしばだ。
そのときは反省して、しばらくは静かにしているが、我慢できずにまたしゃべりだし ている自分がいる・・・。
「だって僕、しゃべりながらプレーしたいタイプなんですよ〜」と、谷口。
「黙ってゴルフしていると、煮詰まっちゃう。ミスした後ってつい黙りがちになって しまうけど、そうすると余計にボギーを打つ気がして・・・」。
だからコースでは無二の相棒であるキャディも、自分の話をちゃんと受け止めてくれ る人を好んで選ぶ。今週は、伊能忠敬の末裔・伊能恵子さんを起用して、この3日間 も大いにしゃべり、大いに笑ってスコアを伸ばした。
2位と2打差の通算12アンダーは、自身ツアーで初めての単独トップ。最終日最終組も もちろん、初めての経験だが、「SKさんと深堀さん。2人の実力者との戦いは、 すっごく楽しみ! いまからわくわくしています」と、本人に気負いはまったくな い。
「むしろそれが裏目に出ないように・・・。調子に乗って“やっちゃわない”ように、 気をつけないと」と笑った。
真っ赤なポロシャツとか、目も覚めるような黄色のキャップとか、いつも原色のウェ アを好んで着るが、この勝負の日は薄いブルーのパンツに白いウェアをまとう予定 だ。
谷口にしては地味な取り合わせだが、「ゲンのいい服なんです」。実はその組み合わ せは、コースレコードタイの63をマークした7月のウッドワンオープン広島最終日に 着ていたのと同じものなのだ。
「こう見えて、けっこう縁起を担ぐほうなんス!」。
いまどきの若者か、思えば意外と古風な面も持ち合わせている。
インタビューの最後には唐突に、「9月22日にさだまさしさんのアルバムが出ますの でよろしく!」ちゃっかりと、所属事務所『さだ企画』のPRをして笑わせた。
軽妙なトーク。見ている者を飽きさせない、愉快なキャラクターが魅力。そこに実力 が加われば、ニューヒーローの誕生も期待できそうだ。