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長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 2017

全米オープンの手土産を駆使して今平周吾がV争い

身長差も飛距離差も、ものともしない。今平が2人の飛ばし屋に挟まれながら、マイペースを貫いた。昨年は2位。一昨年は3位と、相性の良いコースでまた、優勝争いに加わった。

「どっちに行ってもOBがない。ティショットが構えやすい。思い切って打って行ける」と、手応えがあるから萎縮もしない。

同組のヘンドリーとチャン・キムは、屈指の飛ばし屋。「僕とは違い過ぎるので」と、変に意識することもない。
飛距離では、及ばなくても曲げないショットと小技で互角の争い。
目下、ドライビングディスタンス1位のキムにも併走した。通算12アンダーで並んで、2位タイにつけた。
今季の関西オープンに続く、2勝目に向けて絶好のチャンスを迎えた。
世界で戦う糸口も、見えてきた。国内予選を突破して、初挑戦を果たした先月の全米オープンは「まだ通用しない。まだ歯が立たない」と、あっけなく跳ね返された。

「向こうの選手の飛距離、球質も強くて風にも負けない」。身長165センチの今平が、真似しようにも「飛距離には限界がある」と痛感したが、それでも「もう少し、トレーニングをして安定感を出して、ショートゲームを磨けば海外でもやっていけるのかなと感じた」。

ただ、打ちのめされるのではなく、持ち味を強化することで自分もやれると感じられたのは、大きな収穫だった。ツアー初優勝を飾ってからは、明らかに自信も出てきて今週も「この大会は過去2回とも、良かったので。頑張れば、良い位置にいけると思っていた。とりあえず、目標どおり来たので。明日も上手くいけばいい」。
静かな笑みに、闘志を隠した。

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